開幕戦勝利も攻撃に課題残すパナソニック、荒木監督は「試合がしたい」
2020年10月25日(日) 11:55パナソニックインパルスは、10月24日(土)の開幕戦で東京ガスクリエイターズと対戦し、38対0の完封勝ちだった。スコアだけ見れば完勝だが、指揮官の荒木延祥監督はオフェンス面に課題が残る結果だと明かしている。
先発クオーターバック(QB)を務めたのは、荒木監督がシーズン前に今季注目選手に挙げた石内卓也。石内は荒木監督の期待に応えるように、ファーストドライブのセカンドプレーでワイドレシーバー(WR)木戸崇斗へ34ヤードパスをヒットさせた。しかし、その後は目立った活躍はできず。最終的に、パス12回中6回成功、75ヤード獲得の出来だった。
一方、第1クオーター途中に石内に代わってフィールドに立ったアンソニー・ローレンスは、試合の趨勢が決まっていた第4クオーター序盤に自らタッチダウンランを決めたものの、パスでは9回中6回成功、71ヤード獲得と精彩を欠いた。コロナ禍の影響で入国が遅れたローレンスがチームに合流したのは試合のおよそ1週間前。練習を一緒にできたのは2回くらいというから、このパフォーマンスも仕方ないかもしれない。
結局、石内とローレンスでタッチダウンパスはゼロ。これには荒木監督も、「今日はあまり良くなかったですね。正直もう少しできるかと思いました。アンソニーは帰国直後なので、なかなかかみ合っていませんでした。石内は練習ではいいクオーターバッキングをしていたので期待していましたが、彼本来のパフォーマンスを出し切るには至りませんでした」と苦笑い。今後のQB起用問題については、「この1カ月の練習の出来で決めたいと思います」と話している。
パナソニックの次戦は、11月21日(土)に富士通スタジアム川崎で行われるオービックシーガルズ戦。次週がバイウイークで試合まで約1カ月空くが、荒木監督はこの期間をメリットと捉えていない。
「(バイウイークは)超ディスアドバンテージです。試合をしたいです」
オービック戦に向けては、「オフェンスのコンビネーションというか精度を練習でどれだけ上げられるかがポイントです」とコメント。と同時に、「本当でしたら、あと1試合か2試合挟んでオービックさんと試合できれば一番良いですね」と本音も吐露した。
パナソニックはオービック戦に勝てば、Japan X Bowl(JXB)の出場が決定する。実戦経験を積めないこの1カ月の過ごし方が重要になってくるだけに、5年ぶりのJXB制覇を狙う荒木監督の手腕に期待したい。