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善戦及ばずオービックに敗れた関学大、「詰め切れなかった」と大村監督

2021年01月04日(月) 07:15

関西学院大学ファイターズは3日(日)、第74回ライスボウルでオービックシーガルズに35対18で敗れて19年ぶりの大金星を逃した。社会人チャンピオンと学生王者が激突するライスボウルはこれで社会人王者の12連勝となったが、それでも試合前半の関学大はオービックに食らいつき、学生王者のプライドを見せている。

「前半はキックオフも当たったらラッキーと思って蹴ったら当たり、非常にラッキーな入りができた」と大村和輝監督が話したように、関学大はいきなりオンサイドキックの奇襲を仕掛け、ワイルドキャット体系から先制点に結びつけた。

そして、指揮官が「ワイルドキャットでボールコントロールしながらなんとかロースコアの1ポゼッションくらいで後半を迎えたいと考えていたら、それがうまくいっていたので上出来だった」と話した通りの展開で前半を折り返した。

しかし、2点差で迎えた後半はシーガルズの目が慣れてきてディフェンスがアジャストされ、実力の違いを目の当たりにする。第3クオーターに入ると、関学大はオービック攻撃陣のフィジカルに当たり負けして立て続けに失点。その後は1タッチダウンを返すのが精いっぱいだった。

それでも、総獲得ヤード数ではオービックの358に対して338とそん色なく、ラン獲得ヤード数では185ヤード対100ヤードでオービックを上回り、学生王者の意地を見せつけている。スタッツだけを見れば、大村監督が戦前に「どれくらいの差があるか想像できないほど強い」と言うほどの差はなく、アウトサイドのプレーは十分に通用していた。

守備でも、JAPAN X BOWL最優秀選手に輝いたランニングバック(RB)李卓を33ヤードに抑えるなど「ディフェンスはほぼランプレーを止めていたので頑張っていた」と指揮官も奮闘を称える。

大村監督は敗因について、「1対1の実力差と自分たちのアジャストミスで失点していたので、その辺がシーズンを通して詰め切れなかったと思う」と振り返り、主将の鶴留輝斗は「もっとやることができた」と唇を噛んだ。