富士通の山本HC、開幕戦快勝も「攻守ともに精度上げる必要がある」

富士通フロンティアーズは4日、富士通スタジアム川崎でノジマ相模原ライズと対戦して49対17の快勝。開幕戦に勝利して、好スタートを切った。

「最終的な結果は勝つことができて良かったのですが、内容は大味なゲームでした」。

富士通の山本洋ヘッドコーチ（HC）(上段写真)が振り返るように、攻撃で6タッチダウンを挙げれば、スペシャルチームも先制のファンブルリカバータッチダウンなど良いカバーを見せたが、指揮官は「攻守ともに細かいところの精度を上げていかないと上で勝負できない」とチームの完成度に満足していない。

ディフェンスバック（DB）の井本健一朗）も、「スタートではオフェンス、ディフェンス、キッキングともに良い立ち上がりでしたが、要所で相手のスクランブルだったりロングパスを通されたりして最後まで集中力を欠いていたと思います」と反省が口をついた。

5連覇を逃した昨シーズンから、王朝復権を目指して再起を図る富士通。今年からポジション変更したランニングバック（RB）トラショーン・ニクソン（下段写真）がラン1回平均7.4ヤードの活躍を見せ、昨季までのRBからアリゾナ大学時代と同じワイドレシーバー（WR）に転向したサマジー・グラントも28ヤードのタッチダウンパスを捕球した。

これには山本HCも、「準備したことに関して、それなりのパフォーマンスはしてくれた」と一定の評価。また、WRからクオーターバック（QB）にコンバートされ、この日ランとパスで1タッチダウンずつを挙げた高津佐隼矢についても、「身体能力が高い選手で色々なことができるので、彼に託している部分で今日はそれなりのパフォーマンスを出してくれた」と及第点を与えていた。

昨年の開幕戦も同じカードで同じような点差。当時はチームの出来を5割～6割の出来と評していた山本HCだが、今季については「出来たこととできなかったことが明確になった。明確になった部分が、選手たちも私と同じようにとらえている。今シーズンはフルでやるシーズンなので、一戦一戦レベルアップしたいと感じています」と、目の前の試合に集中して戦うことを強調した。

次は、20日の東京ガスクリエイターズ戦。ノジマ相模原戦は、前半でランが抑えられただけに、「もう少しパスを投げるなど、コーチングスタッフとの情報交換などで組み立てをもう少しできればいいと思う」と次戦への課題を口にした。

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