大敗の中にも見えた光明、ノジマ相模原指揮官「確実に成長している」
2021年09月07日(火) 13:00ノジマ相模原ライズの城ケ滝一朗ヘッドコーチ(HC)(上段写真)は、敗戦の中にも新戦力含めチームの成長に手ごたえを感じていた。
4日の富士通フロンティアーズとの開幕戦で49対17の敗戦を喫したノジマ相模原。昨季も同じカードで48対3と敗れた。今季は特にキッキングゲームでのミスが目立ち、そこから21点を失った。
これには、城ケ滝HCも「攻守ともにキッキングが大事だと言い続けているが、実行できなかったというのは自分の責任。練習から時間を取っていますが、どれだけ選手がキッキングの大切さを理解して練習できるかというのがコーチとしてやるべきことだと感じている」と唇をかんだ。
それでも指揮官は敗戦の中にも光を見出した。昨季は開幕戦に間に合わなかったクオーターバック(QB)カート・パランデック(中段写真)が、パスで207ヤード、2タッチダウンをマーク。ランでも要所でスクランブル発動して窮地を救った。城ケ滝HCも司令塔の活躍に「プレーの理解について完璧ですし、(パスの)精度もばっちり。走る能力についても期待通り。その辺については100点に近い」と太鼓判を押す。
そして新戦力の台頭。元横浜DeNAベイスターズのワイドレシーバー(WR)石川雄洋(下段写真)が第4クオーター途中から出場して、24ヤードのパス捕球。ファーストダウンを更新して、この後のタッチダウンにつなげた。城ケ滝HCは、「真面目に練習に取り組んでいる姿を見ていたので、試合に出れば活躍するとは思っていた」と予想通りのパフォーマンスに目を細めた。
また、新人のランニングバック(RB)阿部快斗もラン3回11ヤードとスタッツだけを見ればまだまだだが、身長173センチながらスピード感あふれる走りで今後の活躍を予感させた。「小柄ではあるが粘り強いランプレーを見せてくれる。セカンドエフォートでも1、2ヤードプラスしているので期待通りの活躍をしてくれた」と城ケ滝HCもルーキーランナーのパフォーマンスに一定の評価を与えていた。
最終的には大差がついたが、第4クオーターだけをみれば、14対14の五分。それだけに指揮官も「点差くらいの実力差は感じず、最初は戦えているなと思った。確実にチームは成長している」と、手ごたえをつかんでいる。次戦は19日のパナソニックインパルス戦。最終クオーターのような戦いができれば、今季初勝利がぐっと近づくかもしれない。