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【 Impulse’s Road to Rice Bowl Vol. 2】 第5節:オービックシーガルズとの全勝対決で魅せたDB辻篤志の3パスカット〈短期集中連載③〉

2021年12月25日(土) 13:00

X1 Super今季中盤戦のヤマ場といえば第5節のパナソニック インパルスとオービックシーガルズの4戦全勝(不戦勝含む)同士の直接対決だった。インパルスにとっては昨季の対戦で終盤のゴール前でのファンブルロストが響いて34‐35で敗れ、ジャパンエックスボウルへの道を断たれた因縁の相手だ。

ともにこの時点ですでにセミファイナル進出を決めていたが、ポストシーズンでの対戦が有利になるリーグ戦1位通過に向けて負けられない一戦だった。そして、試合は戦前の予想通り最後まで勝敗の行方が分からない大接戦となった。

先制したのはシーガルズだ。第1クオーター中盤に、インパルスのファンブルロストから得たチャンスでクオーターバック(QB)ジミー・ロックレイがワイドレシーバー(WR)水野太郎への11ヤードパスを成功させてタッチダウンを奪った(エキストラポイントのキックはブロックされて失敗)。しかし、これが結果的にはシーガルズの唯一の得点となった。

インパルスは第2クオーターにディフェンスバック(DB)ジョシュア・コックスがロックレイのパスをエンドゾーンでインターセプト。決まっていれば2ポゼッションの差が開いたはずの危機をビッグプレーで逃れた。このポゼッションをランニングバック(RB)ミッチェルビクタージャモーのタッチダウンランにつなげて7‐6と逆転。その後はキッカー(K)佐伯眞太郎の2本のフィールドゴールで13‐6として前半を終えた。

後半はお互いの守備が奮闘する展開となった。シーガルズにとってはロックレイが負傷退場する不運もあったが、インパルスはラインバッカー(LB)ジャボリー・ウィリアムスのQBサック(試合通算で3回記録)などでパスオフェンスを不発に抑えた。

パス守備の点ではインパルスのDB辻篤志(写真)の3回のパスカットが光った。第2クオーターにはロックレイからWR野崎貴宏へのロングパスをレシーバーの背後から手を伸ばしてカット。この直後のプレーでは水野へのクイックスクリーンパスを素早いタックルで止めてもいる。

第4クオーターに辻は2番手QB小林優之から水野へのパスを2度阻止した。1本目はマンツーマンでカバーしながらキャッチ直前でボールをたたき落とし、2度目はゾーンから狙いすませて、もう少しでインターセプトできるタイミングでパスを防いだ。いずれもサードダウンプレーだったため、1本のタッチダウンで逆転可能な点差のまま推移した試合展開の中では大きな意味を持った。

そして、この試合を13-6で制したインパルスは2週間後に富士通フロンティアーズと、こちらも無敗同士の対戦に臨んだのだった。

次回:<短期集中連載④>【Frontiers’ Road to Rice Bowl Vol. 2】第4節:フロンティアーズオフェンスにニクソンあり シュートアウトのなかで光った二つの独走TDラン

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<ゲームリポート>
パナソニック インパルスがオービックシーガルズとの全勝対決を制し、昨季の敗戦の雪辱果たす
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パナソニック インパルス vs. オービックシーガルズ
https://xleaguetv.elevensports.jp/video/5354