【Frontiers' Road to Rice Bowl Vol. 2】第4節:フロンティアーズオフェンスにニクソンあり シュートアウトのなかで光った二つの独走TDラン〈短期集中連載④〉
2021年12月25日(土) 15:00ゲームを左右するビッグプレーを生み出す「ゲームチェンジャー」ほど相手チームのコーチを悩ませるものはない。富士通フロンティアーズのランニングバック(RB)トラショーン・ニクソン(写真)はまさにX1 Superを代表するゲームチェンジャーの一人で、あらゆるチームのディフェンスコーディネーターにとって頭痛の種だ。
今季のリーディングラッシャーに輝いたニクソンは186センチ、106キロのサイズを活かしたパワフルなランニングスタイルが持ち味で、スクリメージラインを抜けてフリーになると1回や2回のタックルではなかなか止められない。その突進力がいかんなく発揮されたのが第4節のIBM BIG BLUE戦だ。
この試合は両チームのオフェンスが爆発する激しいシュートアウトとなった。63-24のスコアで決着したこの対戦は3時間を超える長丁場となり、トータルオフェンスは両チーム合わせて1,034ヤード(フロンティアーズが668ヤード)、プレー数は130(フロンティアーズは62)にも及んだ。
BIG BLUEは得意の空中戦で挑み、ワイドレシーバー(WR)ジェイソン・スミスとタイトエンド(TE)ジョン・スタントンがともに100ヤードを超えるレシービングを記録。クオーターバック(QB)政本悠紀は計3つのタッチダウンパスを成功させた。24失点は今季のフロンティアーズが勝利した試合では最多だが、一方で63得点もダントツでトップだった。
フロンティアーズのQB高木翼は第3クオーターまでにパスで273ヤード、4タッチダウンの活躍で早々に出番を2番手の高津佐隼矢に譲った。高津佐も短い出場時間ながら189ヤード、1タッチダウンを記録した。
レシーバーでは小梶恭平(2タッチダウン)と松井理己がともに112ヤードずつ、サマジー・グラント(2タッチダウン)と岩松慶将がともに80ヤード超のレシービングヤードをマークした。
このようにオフェンスで活躍する選手が多く輩出された中でもニクソンのビッグプレーは目を引いた。第1クオーターにラッシングタッチダウンをあげると、第2クオーターには65ヤードの独走タッチダウン。さらに第3クオーターにも72ヤードのタッチダウンランを決めた。
前者の独走ランは左サイドのフェイクを入れた後の右へのカウンタープレーで、サイドラインを駆け上がったニクソンは一度もディフェンダーに触れられることなくエンドゾーンに到達した。後者は対照的に中央を駆け抜けるランで、計5回のタックルを外してのニクソンらしいプレーだった。OLの着実なランブロックはもちろんだが、ニクソンの走力とパワーをまざまざと見せつけた試合だった。
次回:〈短期集中連載⑤〉【Frontiers’ Road to Rice Bowl Vol. 3】第5節:関西遠征でファイニーズに苦戦 ディフェンスの堅守で勝利をつかむ
関連リンク
<ゲームリポート>
富士通オフェンスが大爆発で4連勝 8TDでIBMを一蹴
https://xleague.jp/news/22673
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富士通フロンティアーズ vs. IBM BIG BLUE
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