【クリスマスボウル】立命館宇治高等学校がサヨナラFGで2度目の栄冠
2021年12月26日(日) 16:44高校フットボールの日本一を決める全国高等学校アメリカンフットボール選手権大会決勝戦「クリスマスボウル」は26日、横浜スタジアムで行われ、立命館宇治高等学校パンサーズが最終プレーでフィールドゴールを成功させて24-21で佼成学園高等学校ロータスを破り、2年ぶり2回目の全国制覇を達成した。
大学、高校、Xリーグと選手権試合が続く三大ボウルゲームの2番目開催となったクリスマスボウル。序盤は佼成学園が主導権を握った。ランニングバック(RB)岩井零の1ヤードランとクオーターバック(QB)小林伸光の69ヤード独走タッチダウンランで14-0とリードを奪う。ディフェンスはランに対するタックルが堅く、立命館宇治になかなかファーストダウン更新を許さなかった。
立命館宇治は次第にQB川久保和翔のパスに活路を見出すようになり、少しずつドライブが進むようになる。第2クオーターにはRB竹本創一朗の15ヤードランでタッチダウンし、7点差に迫った。しかし、その直後のキックオフで佼成学園のリターナー兼ラインバッカー(LB)の吉川大紀が85ヤードのリターンタッチダウンで再び点差を14点とする。
佼成学園の強力なランオフェンスに押され気味だった立命館宇治ディフェンスは徐々にフロント7がオフェンスライン(OL)のブロッキングにアジャストし始め、追加得点を許さなかった。その間に川久保からワイドレシーバー(WR)仙石大、大槻真聖らへのパスが効果的に決まるようになり、前半終了22秒前には川久保から仙石への15ヤードパスでタッチダウンとし、再び7点差としてハーフタイムを迎えた。
後半は両チームともオフェンスで決定打が出ず、第3クオーターは得点なしに終わる。しかし、パスでリズムを構築することに成功した立命館宇治は再び川久保と仙石のホットラインでタッチダウンを奪い、ついに第4クオーターで同点に追いついた。
思うようにオフェンスが出なくなった佼成学園は焦りが出たのか、第4クオーター終盤に立命館宇治のパントの処理を誤り、自陣深くで相手に攻撃権を継続させてしまう。このチャンスを立命館宇治は逃すことなく、試合の最終プレーでキッカー(K)兼ディフェンスライン(DL)の宮崎利功が36ヤードのフィールドゴールを成功させてサヨナラ勝ちを収めた。
最後のキックを決めた宮崎は「自分はああいう場面では緊張しがちなのですが、ここはしっかり決めてやるという気持ちでフィールドに入りました」と試合後に述べた。
試合の最優秀ラインマンには立命館宇治のOL小山田康太朗、最優秀バックにはQB川久保が、敢闘賞には佼成学園の吉川が選ばれた。
これで日本三大ボウルのうち甲子園ボウルとクリスマスボウルが終了し、それぞれ大学(関西学院大学)と高校の日本一が決定した。残るはアメリカンフットボール日本選手権プルデンシャル生命杯第75回ライスボウルだ。ライスボウルは2022年1月3日東京ドーム(15時キックオフ)で行われ、リーグ戦1位通過で6年ぶりの王座を狙うパナソニック インパルスと同2位で2年ぶりの日本一奪回を目指す富士通フロンティアーズが対戦する。