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【Impulse's Road to Rice Bowl Vol. 5】最終節:リーグ戦1位通過も慢心なし 大勝でいざセミファイナルへ〈短期集中連載⑨〉

2021年12月30日(木) 14:00

第4節で早くもセミファイナル出場を決め、その後オービックシーガルズと富士通フロンティアーズを破ってリーグ戦1位通過を確実なものにして最終節に臨んだインパルス。対戦相手はエレコム神戸ファイニーズで今季唯一の関西勢対決だった。

インパルスにとってこの試合の位置づけは難しかった。勝敗はポストシーズンに何ら影響を及ぼすものではなく、その意味ではモチベーションを上げにくい状況ではあった。NFLなどではこうした試合はベテラン選手を休ませてプレーオフに備えることが多いが、これは諸刃の剣で、体力回復を図れる一方で試合勘が鈍る危険性もある。事実、上位シードチームが勝ち上がりチームにあっさりと負けることがよくある。

インパルスも先発クオーターバック(QB)アンソニー・ロウレンスこそ最初のオフェンスシリーズに出場させたのみでサイドラインに下げたが、ランニングバック(RB)ミッチェルビクタージャモーは第4クオーターでもボールキャリーをするなど、主力選手も多く試合に出場させた。

どういう試合であろうと攻めの気持ちを忘れないインパルスの姿勢は52‐7で勝利した試合の随所に現れた。ディフェンスはディフェンスバック(DB)辻篤志による2回のパントブロック、ラインバッカー(LB)ジャボリー・ウィリアムスとDB小平泰雅のインターセプトなどでファイニーズにリズムを作らせなかった。

辻の2つのパントブロックのうち1回目はロウレンスからワイドレシーバー(WR)レオンシャ・フィールズへのタッチダウンパスにつながり、2本目は辻自らがリカバーしてエンドゾーンに駆け込んだ。

オフェンスでは2タッチダウンランのRB立川玄明、2パスキャッチ1タッチダウンのWRブレナン翼、2キャッチの桑田理介らルーキーたちが存在感を示した。

また、レシーバー陣のこの試合での最長のパスキャッチ距離を見ると20ヤード超が6人もいる。これはロウレンス初め、石内卓也、荒木優也らバックアップQBも積極的にロングパスを狙いに行った証拠だ。

レギュラーシーズンを7戦全勝(不戦勝1を含む)で終えたインパルスだが、荒木延祥監督はこれで満足はしていなかった。この2週間後に行われるセミファイナルに向けて「大事なのはここから。(ポストシーズンは)一発勝負となるので過去の結果は関係ない。しっかりと準備して日本一を目指す」と言い切った。

次回:〈短期集中連載⑩〉【Frontiers’ Road to Rice Bowl Vol. 5】最終節:複雑な思いのセミファイナル前哨戦 宿敵シーガルズを破ったQB高木翼とWR松井理己のホットライン

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パナソニック インパルス vs. エレコム神戸ファイニーズ
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