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【Frontiers’ Road to Rice Bowl Vol. 7】セミファイナル:終盤に見せたフロンティアーズの鉄壁防御 宿敵シーガルズを下してライスボウルへ〈短期集中連載⑭〉

2022年01月02日(日) 14:00

過去11年間で日本選手権のタイトルは2015年シーズン(インパルスが優勝)を除いて富士通フロンティアーズかオービックシーガルズが戴冠してきた。まさに日本一をかけたしのぎを削ってきたライバル同士である。そのフロンティアーズとシーガルズが新たに社会人リーグの王座決定戦となった日本選手権ライスボウルへの出場権をかけて12月12日に横浜スタジアムで行なわれたセミファイナルで激突した。

2週間前のレギュラーシーズン最終節と同じカードになったが、今度は負けたら終わりのプレーオフだ。双方とも持てる戦力をフルに投入しての総力戦となった。ポストシーズンでの直近4回の対戦のうち3試合が1ポゼッション差で決着しており、今回もやはりラストまで勝敗の行方が分からない好ゲームとなった。

前半はともに1タッチダウン、1フィールゴールを決めて10-10で折り返した。後半最初のオフェンスを展開したシーガルズはクオーターバック(QB)ジミー・ロックレイのパスがうまく決まらずにパントに追い込まれる。

対照的にフロンティアーズはランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンの2連続ランであっさりとファーストダウンを更新すると、QB高木翼がワイドレシーバー(WR)サマジー・グラント、小梶恭平、松井理己にそれぞれ18,14、24ヤードのパスを連続で成功させ、勝ち越しのタッチダウンを奪って優位に立った。

ここから試合は膠着状態に陥る。しかし、その中身は得点こそはいらなかったもののライバル同士の対決にふさわしい中身の濃いものとなった。シーガルズはロックレイのパスと地村知樹、望月麻樹、荒武悠大といったタイプの違うRBを効果的に使ってフロンティアーズ陣内に再三攻め込む。しかし、その都度フロンティアーズのディフェンス陣がビッグプレーで防いでいった。

第3クオーター終盤から最終クオーター初めにかけて、シーガルズのロックレイから荒武への36ヤードパスの成功などもあってフロンティアーズは自陣26ヤードまで攻め込まれる。ここはラインバッカー(LB)徳茂宏樹がロックレイのパスをインターセプトして危機を脱する。

次のシーガルズのオフェンスではゴール前7ヤードで第4ダウンの攻防を迎える。シーガルズのロックレイはエンドゾーンへ走り込むタイトエンド(TE)ホールデン・ハフをターゲットにタッチダウンを狙うが、パスの飛距離が長すぎてギャンブル失敗。またも得点はならなかった。

そして、残り時間1分32秒始まった最後のオフェンスシリーズにかけるシーガルズは残り時間14秒でフロンティアーズ陣25ヤードまで進む。時間を止めるためのスパイクと第2ダウンのパス失敗でサードダウンを迎える。時間は残り2秒。ここでロックレイがエンドゾーンへ投じたパスを今度はディフェンスバック(DB)藤田篤(写真)がインターセプトしてタイムアップ。試合は17-10のまま終焉を迎えた。

宿敵シーガルズをディフェンスの堅守で退けたフロンティアーズは2年ぶり6度目のライスボウル出場決めた。6度目の日本一を懸けてパナソニック インパルスと対戦する。

次回:〈短期集中連載最終回〉世界よ、これが日本のアメフトだ

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<ゲームリポート>
富士通がオービックとの死闘を制す 来月3日のライスボウルでパナソニックと頂上決戦
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富士通フロンティアーズ vs オービックシーガルズ
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