【X1 Super】新体制エレコム神戸ファイニーズが第４Qで勝負強さ発揮　昇格初戦のアサヒ飲料クラブチャレンジャーズに競り勝つ

X1 Super秋季リーグ戦の開幕戦は10日、ヘッドコーチを始め選手の大幅な入れ替えが行われたエレコム神戸ファイニーズと、ようやくSuperのステージに駒を進め更なる躍進を誓うアサヒ飲料クラブチャレンジャーズが対戦。エレコム神戸有利という試合前の予想に反して接戦が繰り広げられ、勝負の行方は試合終了間際に決する展開となったが、最後は4人の新加入外国籍選手がそれぞれに活躍したエレコム神戸が17対10で勝利した。

シーズン初戦はどんなチームでも緊張するのか。エレコム神戸、そしてアサヒ飲料ともに、ファーストダウンすら奪えない攻撃が続く。そんな中、重苦しい空気をエレコム神戸が先に吹き払った。

自陣3ヤードからのオフェンスは、ランニングバック（RB）秋元ミンジェのランや、ディフェンスの2度の反則などで敵陣に侵入。ここからクオーターバック（QB）デイビッド・ピンデル（上段写真）からワイドレシーバー（WR）内田大喜へのパス、新人RB前田公昭（関学大）のラン、QBピンデルのランでゴールまで1ヤードとし、RB秋元のランでタッチダウン。ようやく先制点を奪うことができた。

一方、アサヒ飲料は前半残り41秒、敵陣47ヤードからのオフェンスで、QBギャレット・サフロン（中段写真）がキーププレーや、WRロバート・アール・ジョンソンⅡへのパスなどで前進を重ねる。そしてキッカー（K）西岡慎太朗が26ヤードのフィールドゴールを決めた瞬間にゲームクロックは0秒を示し、7対3とエレコム神戸がリードして前半を折り返した。

後半、陣地を優位にコントロール出来たエレコム神戸は3度目のオフェンスを敵陣40ヤードから開始。RB秋元のラン、QBピンデルからＷＲデビン・フェルプス、内田へのパスなどで前進すると、Ｋ谷川堅斗が32ヤードのフィールドゴールを決め、10対3リードを広げた。

第4クオーターに入ると、アサヒ飲料は相手パントをリターナー木下春馬がブロックを活かして34ヤードリターンし、いきなりゴール前18ヤードからの攻撃権を得る。このチャンスはRB山田陸斗のランに続いてQBサフロンがＷＲジョンソンへタッチダウンパスを決め、試合終了まで残り2分7秒の時点で10対10のの同点に追いついた。

負けられないエレコム神戸は、ここでQBピンデルが目覚める。自陣45ヤードからＷＲ永見優諭貴へのパスで敵陣に入ると、もう一度永見へ縦パスを投じ成功したかと思われたが、攻守ともに反則が発生し、このパスは取り消し。しかし、もう一度QBピンデルはWR小田康平へロングパスを決めゴールまで6ヤードとし、RB秋元（下段写真）がきっちりとエースらしくエンドゾーンを走り抜けタッチダウン。17-10としてエレコム神戸の勝利で試合は終了した。

アサヒ飲料は獲得ヤードでエレコム神戸を50ヤード近く上回ったものの、要所でのターンオーバーや反則が響き、X1 Super初勝利とはならなかった。