【X1 Super】前半接戦も後半に地力の差 IBM BIG BLUEが昇格組の胎内ディアーズ下す
2022年09月11日(日) 14:26
X1 Superレギュラーシーズン開幕節第2日は11日、IBM BIG BLUE 対胎内ディアーズの一戦が富士通スタジアム川崎で実施された。前半は互いに譲らない白熱した展開だったが、後半は地力の差が出て、IBMが35対10でシーズン初戦を制した。X1 Areaから昇格したディアーズは、X1 Super最初の試合で残念ながら白星を手にすることができなかった。
序盤からお互いの闘志がぶつかり合う好ゲームとなった。前半レシーブスタートのディアーズは、3年ぶりに復帰した元日本代表クオーターバック(QB)加藤翔平が、34歳のベテランらしく冷静なクオーターバッキングでオフェンスを指揮。ファーストドライブからフォースダウンギャンブルを試みるなど勝利への執念を見せ、タッチダウンこそ奪えなかったが33ヤードフィールドゴールで幸先良く先制した。
対するIBMは、左腕QB政本悠紀(上段写真)が長短パスを織り交ぜたテンポの良い攻撃でオフェンスをけん引。こちらもゴール前3ヤードでフォースダウンギャンブルを敢行するなど得点へ執着し、最後は新加入のランニングバック(RB)ジュレル・プレスリーが中央を突いてタッチダウン。2点コンバージョンも成功させて、8対3と試合の主導権を握り返した。
追う立場となったディアーズは、46ヤードフィールドゴールトライを失敗するもラインバッカー(LB)矢口俊太のインターセプトで攻撃権奪回。この好機で、QB加藤のパス攻撃を軸にして着実に前進。仕上げは、QB加藤(中段写真)が相手守備からのプレッシャーを受ける中、中央を走るWR井上翔太へタッチダウンパスをヒットして試合をひっくり返した。
すぐに追いつきたいIBMは、RBプレスリー(下段写真)の83ヤードキックオフリターンタッチダウンのビッグプレーが飛び出したかと思われたが、エンドゾーン付近で痛恨の反則を犯してタッチダウン取り消し。しかし、仕切り直しのドライブで、QB政本がエンドゾーン内でスラント気味に中央へ切れ込んできたワイドレシーバー(WR)遠藤健史へ逆転のタッチダウンパスをヒット。前半終了間際には、32ヤードフィールドゴールで突き放した。
後半に入ると攻守で地力の差が現れた。IBMは、QB政本が自らのスクランブルやパスを織り交ぜて粘り強く攻撃陣を指揮。着実にボールを進めると、仕上げはQB政本からRB鈴木恵多へタッチダウンパス。最初のシリーズで得点することに成功した。
さらにIBMは、ディフェンスバック(DB)田尾雅稔が自陣エンドゾーン付近でインターセプトを決めて失点を回避。すると攻撃陣がキッカー(K)丸山和馬の42ヤードフィールドゴールにつなげて加点した。その後も守備陣が奮闘し、ディアーズに後半の得点を与えず。試合終盤には、途中出場のQB馬島臨太郎がタイトエンド(TE)三浦和真へ20ヤードのタッチダウンパスを通して、粘るディアーズに引導を渡した。