ニュース

【X1 Super】パナソニック インパルスが「難敵」ノジマ相模原ライズを倒して白星スタート

2022年09月11日(日) 22:53

X1 Super秋季リーグ戦第1節2日目は11日、神戸市の王子スタジアムで昨年総合1位のパナソニック インパルスと同5位のノジマ相模原ライズの対戦が行われた。

昨年の第2節で対戦した時は苦しみながらも最終クォーターに逆転して24ー10でパナソニックが勝利。この試合も前半はオフェンスで思うような展開ができず苦しんだパナソニックだが、後半は地力を発揮して30‐10でノジマ相模原を下し、初戦勝利を飾った。

ノジマ相模原の攻撃ファーストシリーズをパントに抑えたパナソニックは、自陣33ヤードから攻撃を開始。新規登録のクオーターバック(QB)ジェイロン・ヘンダーソン(上段写真)が指揮するオフェンスが進み、ゴール前4ヤードまで迫った。しかし「あれでリズムを崩した」(パナソニック荒木延祥監督)というタッチダウンを狙ったパスをノジマ相模原のディフェンスバック(DB)渡辺健太がエンドゾーンでインターセプト。その後のノジマ相模原のオフェンスをパナソニックディフェンス陣が7回で抑え切ってパントに追い込む。そして果敢に攻め、第1クオーター残り2分30秒にキッカー(K)佐伯眞太郎が38ヤードのフィールドゴールを決めて先制した。

追うノジマ相模原は、第2クオーターの11分55秒でK佐藤太希が33ヤードフィールドゴールを決めて同点に持ち込む。

さらにノジマ相模原はヘンダーソンが投じたパスをDB織田裕樹がインターセプト(中段写真)。攻撃権を奪い、吉田光輝、デレク・アキラ・ウィリアムスの両ランニングバック(RB)のランプレーとワイドレシーバー(WR)出島崇秀へのパスでゴール前1ヤードに迫る得点チャンス。しかし第4ダウンギャンブルで追加点を狙うもパナソニックの強力守備陣のスピードあるラッシュにゲイン出来ず無得点に終わる。

勢いづいたパナソニックは、その後のオフェンスでファーストダウンを4回更新して敵陣19ヤードからヘンダーソンが左サイドを走るWR桑田理介へのタッチダウンパスを決めかに見えたが、ホールディングの反則で取り消される。その後の前半残り4分32秒、佐伯が52ヤードのフィールドゴールを狙うも惜しくも外れて得点ならず。

しかし残り1分26秒にはK佐伯が31ヤードフィールドゴールを決めて6-3とリード。さらに残り5秒には、ラインバッカー(LB)青根奨太がQBサック。それを受けてファンブルしたボールをLB小西憂が拾い上げて45ヤードを走り切ってタッチダウン。13-3とリードを広げた。

後半に入り、敵陣を脅かすオフェンスを繰り返すパナソニック。第3クオーター7分27秒にはK佐伯がこの試合3本目となるフィールドゴールを決めて16-3。第3クオーター残り46秒にはエースRBビクタージャモーミッチェルがノジマ相模原の守備ラインを高く飛び越える中央ダイブでタッチダウン(下段写真)。じりじりと点差を広げていく。

調子の出てきたパナソニック攻守にノジマ相模原は苦戦する。しかし、第4クオーター。自陣20ヤードからオフェンスを開始したノジマ相模原は、伊藤圭吾、富士通から移籍のWR宜本潤平へのパスでゴール前4ヤードまで進む。そして第4ダウンギャンブルで196cmの長身タイトエンド(TE)ダーニール・ジェンキンズへのタッチダウンパスがヒット。10-23と追いすがる。

パナソニックは試合時間残り1分35秒にはQB荒木優也がパスプレーが崩れたと判断してスクランブル発進。そのまま25ヤードを走ってタッチダウンとし、試合は30-10で決した。

試合後のハドルでオフェンスライン(OL)小西俊樹主将は「今日の試合はオフェンスに課題が残った。次の試合までの2週間でどこまで成長できるかが大切」と選手の奮起を促した。

荒木監督は「昨年拮抗した試合をした相手。警戒していた。昨年走られたエース吉田選手を止めたディフェンスは良かった。特に前半はディフェンスに助けられた。しかしオフェンスの詰めが甘かった。新人QBは6月末に来日。走る、投げる判断は悪くなかった。練習では出来ていたプレーが出なかったアンラッキーなことが多かった試合。今日の出来を点数にすると50点。オフェンス30点、ディフェンス70点。次の試合もこれまで通り一戦必勝でいきます」と昨年同様コツコツ勝利を重ねて、悲願の日本一奪回を狙う。
敗れたノジマ相模原の城ケ滝一朗ヘッドコーチは「選手のレベル差があるのはわかっている。その差をチーム力で埋めようとしたが、この暑さと遠征で選手が自ら崩れてしまった。またオフェンスもディフェンスもボールポジションが悪すぎた。それと練習では集散、プレーなど選手主導でキビキビとやってきたが、試合でそれが出来ていずグタグタ、ダラダラでした。試合後のハドルで選手がこのことを肌身で感じて自主的に自覚してくれた。これが今日の収穫です。次の試合から全戦全勝で臨みます」とポストシーズンをにらんだ。