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【X1 Super第5節見どころ】富士通対オービックは無敗同士の頂上決戦

2022年11月04日(金) 14:00

2022年のX1 Super秋季リーグはいよいよ最終節を迎える。6日は、富士通フロンティアーズとオービックシーガルズが横浜スタジアムで対戦する。4連勝の富士通と3勝1分けのオービックはともに無敗。勝った方がディビジョンBを1位通過する。Xリーグを代表するチーム同士の頂上決戦は、実力伯仲の好試合となること間違いなしだ。

富士通対オービック戦は、毎試合と言っていいほど超がつくほどの激戦となる。ポストシーズンを含めた最近4年間の対戦成績は富士通の5勝1敗だが、いずれもワンポゼッション以内の接戦を演じている。昨年のレギュラーシーズン第7節では、1点差で富士通が勝利。その勢いのまま、セミファイナルでも富士通が7点差で白星を手にした。しかし2年前のJAPAN X BOWLではオービックが、17対10で富士通を下し、7年ぶりの王座に就いている。今年も最後の最後まで試合の行方が分からないゲームになりそうだ。

富士通のオフェンスは、パスではクオーターバック(QB)高木翼がパス獲得ヤード(957)とパス成功率(76.3%)でリーグトップ(パス試投50階以上)。特にタッチダウンパスは12個と、X1 Superで唯一2けたを記録しており、決定力の高いパスを投じている。ターゲットには、松井理己の存在が心強い。10月にロンドンで実施されたNFLインターナショナルコンバインに招待されたレシーバーは、40ヤード走で4秒41の好記録をマーク。英国から帰国後の第3節の試合は欠場したが、前節から戦列復帰している。松井不在の間に小梶恭平がエースの穴を埋めるなど、サマジー・グラントらを含めた富士通のレシーバー陣はかなり層が厚い。

また、ラン攻撃はランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンが爆発力ある走りで、ここまでラン1回平均10ヤードをマーク。リーグ6位の225ヤードを走る三宅昂輝も、第2節で93ヤードタッチダウンを決めるなど一発の魅力を秘めている。他にも香川将成も控えており、地上戦のタレント層も分厚い。オフェンスでは穴が見つけにくいが、強いてあげるなら、昨年からの課題でもあるキッキングゲーム。僅差となるオービック戦はキッキングゲームの成否が勝敗を分けるかもしれないので、フィールドゴール機会ではしっかりと決めておきたいところだ。

対するオービックは、ここまで無敗ながらなかなかすっきりした勝ち方ができていない印象がある。空中戦ではQBジェイソン・スミスがリーグ10位のパス獲得ヤード(538)と思うような成績を残せていない。また、タッチダウン4に対してインターセプト4と、安定感に欠けている。それでも、前節では2タッチダウンパスに加えて、ランでも58ヤード、1タッチダウンと勝利に貢献した。富士通戦でも自らのランを効果的に織り交ぜて相手守備に的を絞らせず、パスではタイトエンド(TE)ホールデン・ハフとのホットラインで勝機を見出したい。

なお、カナディアンフットボールリーグ(CFL)でプレーしていたRB李卓が、CFLレギュラーシーズン終了に伴い帰国。チームはすでに登録入れ替えを済ませており、李は第5節の富士通戦に出場資格がある。李がもし出場すれば2年ぶりの国内試合復帰となる。北米で成長したランナーが、地上戦が低調のチームに海外でもまれた経験を注入する。

オフェンスが波に乗れない一方で、ディフェンスは好調だ。特にセカンダリー陣は、4試合連続で計8個のインターセプトを奪取。その中でも2つがピックシックスと、ビッグプレー能力を秘めている。助川左門とショーン・ドレイパーの新加入コンビが最後方で目を光らせ、前線からは主将の佐藤将貴、仲里広章、清家拓也ら重量ラインメンがプレッシャーをかけて相手QBを慌てさせたい。オービックとしては、強力守備でできる限り失点を抑えてロースコアゲームに持ち込みたい。

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