【X1 Area週間MVP】パイレーツと電通が無敗同士の直接対決で引き分けた第5節 2強を追う3チームから週間MVPが生まれる
2022年11月04日(金) 19:00X1 Areaは第5節を終了して、X1 Superとの昇格戦出場資格をかけた戦いが本格化しました。今節は無敗同士の対決となったPentaOceanパイレーツと電通キャタピラーズがどちらも譲らずに10-10の引き分け。この2チームを追う警視庁イーグルスが三菱商事Club TRIAXを破って貴重な勝ち点3を獲得しました。富士フイルムミネルヴァAFCは残り18秒で決まったタッチダウンのあとに勝負をかけた2点コンバージョンが成功するという劇的な幕切れでアズワンブラックイーグルスに勝利。その結果、リーグトップのパイレーツと電通（ともに勝ち点13）を警視庁、アズワン、富士フイルムが9で追いかける展開になりました。
第5節の週間MVPはこの同率3位グループの3チームからの選出となりました。警視庁のクオーターバック（QB）齋藤詩伸選手はパスが好調で3タッチダウンパス成功の活躍。昇格戦争いにとどまる貴重な1勝の原動力となり、オフェンスの週間MVP受賞です。ディフェンスではアズワンの強力なランオフェンスを封じた立役者の一人、ラインバッカー（LB）益本有人選手が選ばれました。益本選手はチーム最多の6タックル、QBサックとファンブルフォースを共に1回ずつ記録する活躍でした。
この試合で敗れたアズワンからはパンター（P）として長尾健登選手が選ばれました。アズワン―富士フイルム戦のように接戦のまま推移する試合ではスペシャルチームの安定した活躍が試合を左右しかねません。長尾選手は最長47ヤードを記録した計5回のパントで、陣地回復に貢献しました。そして、Play of the Weekには試合を決した富士フイルムの2点コンバージョンが選出されました。アズワンも富士フイルムも引き分けの勝ち点1ではなく、勝利の3点が欲しいこの場面。劇的な結末をもたらしたこのプレーがXリーグ解説員の評価を集めました。
＜Offensive Player of the Week＞
QB 齋藤詩伸（警視庁イーグルス）
齋藤選手は16回のパス試投で8回の成功、184ヤード、3タッチダウンパス、被インターセプト1という成績でした。点差の開いた後半はサイドラインに下がりましたが、スタッツ以上にコントロールのいいパスが効果的に決まった印象があります。
警視庁のオフェンスはランが主体ですが、齋藤選手のパスが試合を追うごとによくなっており、バランスのとれた攻撃スタイルが今季の特徴になりつつあります。
＜Defensive Player of the Week＞
LB 益本有人（富士フイルムミネルヴァAFC）
富士フイルムのこの試合の勝因のひとつはアズワンの強力なランオフェンスを着実に止めて終盤までロースコアゲームに持ち込んだディフェンスでしょう。なかでも益本選手の存在感は大きく、広い守備範囲とサックやファンブルを誘発するビッグプレーを起こす能力を併せ持つ実力派です。琉球大出身の29歳は今季第3節に続く2度目のディフェンス週間MVP受賞です。
＜Special Teams Player of the Week＞
P 長尾健登（アズワンブラックイーグルス）
今季、リードエフォートエールズからアズワンに移籍した長尾選手は立命館大時代には名パンターとして知られた存在。その実力はこの試合でもいかんなく発揮されました。5回のパントで、ネットヤードは178ヤード、1パント平均は35.6ヤードとコンスタントに陣地回復を果たしました。アズワンは前節ではスペシャルチームのユニット全体でMVPに選ばれており、2節連続でこの部門の制覇です。
＜Play of the Week＞
QB鈴木貴史からWR安達絹心への2点コンバージョンパス成功
富士フイルムは試合時間残り18秒でQB鈴木選手からワイドレシーバー（WR）小山昭瑛選手への49ヤードのタッチダウンパスで14-13とアズワンに1点差に迫ります。キックで1点を確実にとれば引き分けで勝ち点1は獲得できる状況です。2点コンバージョンを選択すれば勝ち点3を得られる可能性が出てくる代わりに失敗すれば敗退。しかし、昇格戦を目指す富士フイルムに「引き分け」決着の選択肢はありませんでした。2点コンバージョンを選択し、見事に成功。鈴木選手は右サイドからエンドゾーン中央に走り込む安達選手に鋭いパスをヒット。劇的な勝利を呼び込みました。
関連リンク
＜ゲームリポート＞
・警視庁イーグルスが三菱商事に完封勝ち 昇格戦に望みをつなぐ大きな1勝
・残り18秒での逆転劇 富士フイルムが2点コンバージョン成功でアズワンに1点差勝ち
＜動画＞（XリーグTV Powered By イレブンスポーツへの登録が必要です）
・警視庁イーグルス vs 三菱商事 Club TRIAX
・アズワンブラックイーグルス vs 富士フイルムミネルヴァAFC