【RBTセミファイナル】パナソニックが2年連続9回目のライスボウル出場 エースQBを欠くオービックに勝利
2022年12月11日(日) 20:48ライスボウルトーナメント・セミファイナルの第1戦は、12月11日に大阪・ヨドコウ桜スタジアムで、パナソニックインパルスとオービックシーガルズが対戦。10-10の接戦となったが、後半に選手層の厚さを見せたパナソニックが30ー10で勝利し、2年連続9回目のライスボウル出場を決めた。
パナソニックの最初の攻撃は自陣25ヤードから開始。クオーターバック(QB)ジェイロン・ヘンダーソンからワイドレシーバー(WR)アルフォンゾ・オヌワー、渡邊ジャマールへのパス、ランニングバック(RB)ミッチェルビクタージャモーと立川玄明の幾度ものランでドライブすると、キッカー(K)佐伯眞太郎が33ヤードのフィールドゴールを決め3点を先制した。
対するオービックも、QBジェイソン・スミスが、タイトエンド(TE)ホールデン・ハフやWR西村有斗へのパス、そして自らのランで敵陣20ヤードまで攻め込み、K高坂將太が37ヤードのフィールドゴールを成功させ同点に追いついた。
その後、パナソニックオフェンスは2シリーズとも得点に結びつけられない。そんな中、オービックは自陣34ヤードからの攻撃を開始すると、QBスミスがWR西村、TEハフ、RB李卓へのパスを立て続けに決め、ゴール前9ヤードまで迫ると、タッチダウンはエンドゾーンに走り込んだTEハフへ浮かしたパスを投じタッチダウン。10-3と逆転に成功した。
リードを許したパナソニックだが、すぐに反撃する。QBヘンダーソンがWR渡邊、オヌワー、木戸崇斗へのパスを続けて決め敵陣36ヤードまで前進すると、ヘンダーソンがWR桑田理介へのパスでタッチダウンをあげて同点に追いついた。パナソニックの荒木延祥監督も「リードされた直後に7点を返せたのは大きかった」と試合のポイントの一つにあげたほどの攻撃となった。
後半、パナソニックの最初の攻撃は、QBヘンダーソンのラン、そのヘンダーソンからWR桑田、高木へのパスで前進すると、RB立川のランでゴール前12ヤード。ここからヘンダーソンのラン、そしてRBミッチェルがボールをもって相手タックルを振りほどきエンドゾーンまで走り込みタッチダウン。17-10とパナソニックが再びリードした。
対するオービックは、前半終了間際にエースQBスミスがケガをしてしまい、後半も戻ることなく小林優之が出場。その小林が投じたパスをパナソニックのディフェンスバック(DB)清家大志がインターセプトして、パナソニックはいきなりゴール前13ヤードからの攻撃権を得る。しかし、ここはオービックの堅い守りを崩すことができず、K佐伯が35ヤードのフィールドゴールを決めてリードを10点差に広げた。
第4クオーターにも、DBジョシュア・コックスのインターセプトから得た敵陣36ヤードからの攻撃で、RBミッチェル、立川のランで前進し、K佐伯が29ヤードのフィールドゴールを決めさらに3点を追加。また、試合終了間際にはラインバッカー(LB)ジャボリー・ウィリアムスが小林のパスをインターセプトし、そのままエンドゾーンまで走り込んでタッチダウン。結局、後半に力の差を見せつけたパナソニックが30‐10のスコアで勝利を収めた。
オービックは、QBスミスのケガによる途中退場が響き、後半は得点を奪うことができなかった。
荒木監督は「前半はしんどい展開になったが、オフェンスは数少ないチャンスを得点につなげ、ディフェンスは粘り強く守ってくれた。(相手QBの)スミス対策はしていたものの、それでも走られたが、一発で(TDを)取られることがなかったのでよかった。ライスボウルは、強いチームを倒すチームが出ないと盛り上がらないので、これからの3週間しっかり準備します」と今シーズン最後の戦いへ向け気持ちを高める。
敗れたオービックの大橋誠ヘッドコーチは「QBを走らせる以上、アクシデントも想定しているが、(途中出場QBの)小林はスミスの仕上げのために練習時間も与えられず、結果このような状況を彼に作ってしまった。申し訳ない」と自身の力不足を嘆いていた。