【Impulse's Road to Rice Bowl 76 Vol. 4】第4節:リーグ最強リターナーコンビ オール三菱戦でRBミッチェルとWRオヌワーがキックリターンTDの競演 〈短期集中連載〉
2022年12月29日(木) 07:01
パナソニック インパルスが今季最多得点を記録したのが第4節のオール三菱ライオンズ戦だ。パンター(P)佐伯眞太郎の出番がないほどオフェンスは好調で、ディフェンスもオール三菱の総獲得距離をわずか135ヤードに抑えて73-0と、前節のアサヒビールシルバースター戦に続き2戦連続の完封勝ちを収めた。
パナソニックは10個のタッチダウンと1フィールドゴールで圧勝する。オフェンスは先発クオーターバック(QB)ジェイロン・ヘンダーソンを筆頭に、荒木優也、石内卓也がそれぞれタッチダウンドライブを成功させたほか、ランニングバック(RB)ミッチェルビクタージャモー(上段写真)が49ヤードの独走タッチダウン、ワイドレシーバー(WR)アルフォンゾ・オヌワー(下段写真)が18ヤードタッチダウンレシーブというように、活躍すべき選手がしっかりと仕事を果たした。
特筆すべきはキックリターンでの2つのタッチダウンだろう。試合の最初のプレーでいきなりミッチェルが85ヤードのキックオフリターンタッチダウンで先制。そして、試合残り時間34秒にはオヌワーが56ヤードのパントリターンタッチダウンをマークした。
オフェンスの飛車角とも言うべきこの二人がキックリターナーとしても活躍するのは対戦チームにとっては大きな脅威だ。相手の攻撃開始地点をできるだけ後方に押し込めるのがキックオフやパントの目的だが、それが意味をなさなくなるのだから。
キックオフではわざとボールが転がるように蹴るスクイーブキック(プーチキック)でリターナーがキャッチすることを避けるケースもあるが、必然的にキックが短くなる傾向にあり相手にいいフィールドポジション与えてしまう。パントはサイドラインの外に蹴りだすことでリターンを回避することが可能だが、ボールを斜めに蹴るテクニックが必要で、ミスキックが生まれやすい。有能なリターナーは存在そのものが脅威なのだ。
パナソニックではミッチェルとオヌワーのほか、RB藤本拓弥、立川玄明、WR桑田理介、ブレナン翼らもリターナーを務める。いずれも俊足の持ち主で、誰もがリターンタッチダウンの能力を持つ。これもパナソニックの大きな武器のひとつだ。
次回:Vol. 5 第5節:難敵IBM BIG BLUEを一蹴 全勝対決を制し無傷のままライスボウルトーナメントへ