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【交流戦】1,315日ぶりの勝利! オール三菱が残り1分から劇的展開でパイレーツにサヨナラ勝ち

2023年06月26日(月) 12:05

X1 Areaは24日、オール三菱ライオンズとPentaOceanパイレーツによる交流戦が富士通スタジアム川崎で実施された。試合は、オール三菱がサヨナラフィールドゴールで12対10の劇的な逆転勝利を飾った。なお、オール三菱の勝利は2019年11月17日以来で、1,315日ぶりの白星となった。

春季初戦だったJr.パールボウルトーナメント準決勝で敗れた両チームにとって、秋シーズンにX1 Super昇格を目指すうえで負けられない春季のラストゲーム。意地と意地がぶつかり合い、最後まで試合の行方が分からない好ゲームとなった。

序盤にペースをつかんだのはパイレーツだった。オール三菱のファーストドライブをスリーアンドアウトに止めたチームは、自陣15ヤードからの攻撃となったファーストシリーズでクオーターバック(QB)松田隆佑のテンポ良いパスと、昨季好調だったラン攻撃を絡めて敵陣奥深くまで侵攻。ゴール前14ヤードではフォースダウンギャンブルを敢行して成功させると、QB松田がワイドレシーバー(WR)田上将太朗への7ヤードタッチダウンパスにつなげて幸先良く先取点を奪った。

さらに、ラインバッカー(LB)鈴木文健のインターセプトで9ヤードから攻撃をスタートさせたパイレーツは、QB松田とWR田上のホットラインが開通。13ヤード、44ヤードのパスを成功させると、水村真哉の43ヤードフィールドゴールにつなげて、10点リードで前半を折り返した。

後半の立ち上がりはお互いにターンオーバーの応酬でスコアが動かなかったが、追う立場のオール三菱がLB安田健人のインターセプトで攻撃権を奪取すると、ランニングバック(RB)中野哲也がフィールドを縦横無尽に切り裂くランで49ヤードゲイン。一気にゴール前15ヤードまで攻め込んだオール三菱は、タッチダウンを奪えないまでもフィールドゴールで3点を返した。

これで勢いに乗ったオール三菱は、攻撃の主体をパスからランに切り替えて着実にボールを進める。フォースダウンギャンブルを2度失敗するなど決め手に欠いていたが、最後にドラマが待っていた。

試合時間残り1分を切ったところで、自陣でファンブルリカバーして攻撃権を得たオール三菱は、QB山中勇輝が左サイドライン際を縦に駆け上がったワイドレシーバー(WR)伊藤裕也へロングボム。捕球したWR伊藤は快足を飛ばしてディフェンスを置き去りにし、そのままエンドゾーンまでボールを運んだ。逆転を狙った2点コンバージョンは惜しくも失敗したが、1点差に迫ったオール三菱は直後のオンサイドキックを成功させ再び攻撃権を得る。

これで逆転の機運が一気に高まりサイドラインのボルテージが上がったオール三菱は、QB山中が冷静なクオーターバッキングでオフェンスを指揮。そして残り1秒、オール三菱はフィールドゴール圏内の25ヤード地点でフィールドゴールを狙う。周囲の期待を一身に背負ったキッカー(K)木村奎介の右足から放たれたボールは綺麗な放物線を描いてゴールポストを通過すると、サイドラインから歓喜の選手がフィールドに流れ込みドラマチックな勝利を祝った。

編注:記事初出の際にライオンズK木村奎介選手の名前が誤って表記されました。訂正してお詫びいたします。