【X1 Super第1節の見どころ】攻撃力アップのアサヒビールシルバースターと粘り強い守備の胎内ディアーズが開幕節で火花散らす
2023年09月08日(金) 10:302023年のX1 Super秋季リーグ第1節は10日、アサヒビールシルバースターと胎内ディアーズが富士通スタジアム川崎で対戦する。昨季はクオーターファイナルに駒を進めたアサヒビールに対して、ディアーズは順位決定戦に回り明暗が分かれた両チームが、開幕節で火花を散らす。
アサヒビールは、新戦力が加入し攻撃力に厚みが増した。クオーターバック(QB)では、柴崎哲平がオービックシーガルズから移籍加入。強肩と走力に定評があるエースQBジミー・ロックレイとの二枚看板は、リーグ屈指のタンデムに成長した。レシーバーにはエレコム神戸ファイニーズで昨季リーグトップの捕球回数を記録したデビン・フェルプスが加入しパス攻撃のオプションが増えた。ランオフェスの中心となるランニングバック(RB)川村洋志は昨季のラッシング獲得ヤードでは日本人トップの286ヤードを記録し、X1 Superでも通用することを証明した。アサヒビールのオフェンスは、昨年より間違いなくアップしただろう。
ディフェンスでは、昨秋はともに20タックル以上をマークした山本力矢と栁澤拓弥、日本代表経験のある岩本卓也らで組むラインバッカー(LB)陣は安定感があるユニットだ。また、最前線のディフェンスライン(DL)ではNCAA(全米体育協会)1部校のフレズノ州立大出身のライアン・ベイムが鎮座し、最後尾のディフェンスバック(DB)には新加入のポンセ・デ・レオンが最後の砦として立ちはだかる。
対するディアーズは、中川靖士ヘッドコーチが就任1年目からどんなタクトを振るのか注目が集まる。QBは35歳の加藤翔平をはじめ、31歳の大和田昌太郎、30歳の時崎達弘と30代ばかりだったが、身長186センチ、体重90キロと体格に恵まれた島津享寿が駒澤大学から加わり若い血が注がれた。レシーバーは37歳の前田直輝、29歳の石毛聡士、ランニングバック(RB)も主将で38歳の宮幸崇とベテランが顔を揃え、経験に裏打ちされた安定感が接戦時に力を発揮するはずだ。
守備面では、粘り強いディフェンスでアサヒビール攻撃陣を迎え撃つ。守りの中心にいるのがDB天内太生だ。北海道大学出身の27歳は、昨季はタックル数(23)とインターセプト(2)でともにリーグ2位タイの数字を記録した。卓越したボールへの嗅覚を武器に、最後方でピンチの芽を摘み取る。その天内と共に注目したいのが、勝倉瞬歩と胎内市がある新潟県出身の布施保晴。ともに今季から加入した新人DBコンビは、指揮官も注目選手に挙げるほど期待が寄せられている。