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春季シーズン全休も試合勘には問題なし 「狙われる立場」に真っ向から挑む富士通フロンティアーズQB高木翼

2023年09月13日(水) 11:00

「ランニングバック(RB)のトラショーン・ニクソン、ワイドレシーバー(WR)の松井理己そしてクオーターバック(QB)高木翼の3人はうちの攻撃の要です。今日の試合(9日のエレコム神戸ファイニーズ戦)でもそれぞれプレーで力を出せていた」と目を細めるのは富士通フロンティアーズの山本洋ヘッドコーチだ。その中でも日本代表QB高木の右腕には、ライスボウル3連覇の期待が重くのしかかかる。

今春のシーズンは全く試合に出場しなかったが、秋季リーグ戦開幕節のエレコム神戸戦では先発を務め、最後まで攻撃チームを指揮し、鼓舞した。試合後のハドルが解けてからは、ユニフォーム姿のままで、応援してくれたファンの元に駆けつけて記念撮影に応じたり、話しかけたり。なかにはかつて富士通のジュニアフラッグチームに所属して高木の教えを受け、今は父親の転勤で関西に住んでいる小学生が母親とともにジュニアチームのユニフォームを着て応援に駆けつけた。背番号は髙木と同じ「18」。その子は「フラッグを今もパナソニック インパルスのジュニアチームで続けている」という。

「コロナ明けで久しぶりにファンと試合後の交流ができるようになったので、しっかり応援のお礼をしてきました。(取材対応が)遅くなってすみません」と晴れやかな笑顔をみせた。

エレコム神戸戦では、パスを17回試投して12回成功、成功率約70%で獲得ヤードは138ヤード。2本のタッチダウンパスを演出してチームの勝利に大きく貢献した。

「春のシーズンは出場していないのですが、練習をきっちりやってきたので試合勘とかは問題なし。前半は楽しくプレーできて、思ったとおりにプレーが遂行できた。しかし後半は、反則や作戦ミスなど自分たちのミスで首を絞めてしまった。オフェンスライン(OL)はパスを投げる時間を与えてくれたし、とても頑張ってくれてましたからそれに応えたかった」と反省する。

「今後は一戦一戦対戦相手のビデオをみて、目の前の試合を大切にして、練習してコーチやレシーバーと話し合って挑んでいく。狙われている立場なので、それを跳ね返すくらいのパフォーマンスをみせないといけない。簡単に連覇できる甘い世界ではない。QBとしてはチームを勝利に導き、日本一になるための貢献度を上げていく、これが僕に与えられたミッションです」と決意は固い。

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