【X1 Super】第3クォーターに怒濤の28点、オービックが大差で連勝
2019年09月09日(月) 17:16
X1Super第2節。どちらも初戦を白星発進で飾ったエレコム神戸ファイニーズとオービックシーガルズが神戸市立王子スタジアムで対戦した。
試合は、立ち上がりからターンオーバーが相次ぎ拮抗した展開で折り返すが、後半、オービックがチャンスを得点に結びつけ、第3クォーターに28点の大量得点を挙げて圧勝した。
オービックの先発QBは菅原俊(#6)。自陣25ヤードからの立ち上がりをWR木下典明(#18)へのロングパスで一気に敵陣34ヤードと攻め込む。フィールドゴールトライまで持ち込むものの、K星野貴俊(#49)の蹴ったボールはゴールポストに当たって不成功に終わる。
エレコム神戸はQB糟谷啓二郎(#11)が、RB白神有貴(#44)のランや、WR横山公則(#82)へのパスなどで4連続ダウン更新。ゴール前20ヤード付近からスペシャルプレーを繰り出すが、これが不正な前パスの判定となり、得点には至らない。
しかしその直後。オービックQB菅原が自陣15ヤードから投じたパスをエレコム神戸のDBショーン・ドレーパー(#1)がインターセプト。エレコム神戸が敵陣30ヤードからの攻撃権を得る。
このチャンスに、K山崎丈路(#12)が45ヤードフィールドゴールを蹴り込み、エレコム神戸が3点を先制する。
さらにエレコム神戸は、直後のオービックの攻撃でQB菅原にDLカーデル・ローリングス(#9)が激しいファンブルフォース。こぼれたボールをDB久高平次(#40)がリカバーして、再び敵陣33ヤードからのチャンス。
だがここもタッチダウンは奪えず、K山崎のフィールドゴ-ルも失敗に終わる。
第2クォーターに入ると、オービックはQB菅原が、WR木下へのパスを軸にRB李卓(#29)のランを交えて攻撃をドライブ。レッドゾーンまで何度か攻め込むが、タッチダウンを狙ったパスを2度のインターセプトで断ち切られる。
しかし前半残り2分6秒からのドライブを、K星野の32ヤードフィールドゴールに繋げて、3-3の同点で試合を折り返す。
互いにタッチダウンが奪えない前半戦だったが、意外な格好で突破口が開く。
エレコム神戸自陣40ヤードからの攻撃。スナップを受けたQB糟谷がオービックDL佐藤将貴(#35)のタックルを受けてファンブル。転がるボールをLB市川憲章(#40)が拾い上げてそのままタッチダウンを決める。
ここからまるで堰を切ったように、オービックの怒濤の攻撃が始まる。
続く敵陣49ヤードからの攻撃ではRB李のランと相手の反則でゴール前2ヤードへ前進。RB望月麻樹(#43)がねじ込んでタッチダウン。
その直後、エレコム神戸QB糟谷のパスをDB須田克志(#39)がインターセプトに仕留め、敵陣29ヤードからチャンスを得ると、QB菅原からWR池井勇輝(#7)へのタッチダウンパスが決まる。
さらにエレコム神戸が自陣30ヤード付近で蹴ったパントのボールをリターンチームの成瀬圭汰(#44)がブロック。このボールを平澤徹(#20)がエンドゾーン内で確保してタッチダウン。
瞬く間に4連続タッチダウンで28点をもぎ取り、試合の趨勢を決めてしまう。
オービックは第4クォーターにも1本のタッチダウンを加え、結局38-3の大差でエレコム神戸を下した。
「前半の苦しい時間帯を切れずにしのぎきったのが収穫」と、オービックの古庄直樹ヘッドコーチ。「シンプルにフィニッシュできていない、それ以外にやることはない」と、檄をとばした後半、チームが爆発した。
「逆に前半が我々の本当だと。まだまだもがき苦しんで(チーム力を)あげていかないといけない」と話す。「もっとビックリするようなゲームをお見せしたい」と、締めくくった。
「見ての通り。前半はともかく、後半が実力差。相手が二枚も三枚も上手だと云うこと」と、エレコム神戸の米倉輝ヘッドコーチ。ディフェンスの頑張りで前半はチャンスも作り出した。「ある意味、ゲームプラン通りの展開だったが、あれだけボールを貰って3点止まりなのが現状。流れ以上に力の差」と、振り返る。「この大敗を受け止めて、しっかりと登っていくこと、それ以外にない」と、気持ち新たに立て直しを図る。
Text 畠中隆好
Photo エムアイプランニング