【X1 Super】原点回帰のエレコム神戸ファイニーズが今季初勝利 otonari福岡は順位決定戦出場が決定
2023年10月22日(日) 22:36
X1 Super第4節、ここまでともに白星に恵まれないエレコム神戸ファイニーズ(2敗1分)とotonari福岡SUNS(3敗)が大阪府吹田市のMKタクシーフィールドエキスポで対戦した。ライスボウルトーナメント進出のためには絶対負けられないエレコム神戸が序盤から得点を重ね35‐6で今季初勝利を手にした。otonari福岡は順位決定戦への出場が決まった。
「ここまで勢いに乗り切れていない。その理由が、自分たちでやってはいけないミスが頻発していたので、まずはそこを直していこうと、このフェーズは取り組んできた」とエレコム神戸の時本昌樹ヘッドコーチは言う。otonari福岡との試合では「今までよりは間違いなく成長していたと思う」と振り返った通り、ランを出してパスで大きく前進する本来のエレコム神戸の姿を見せた。
まずは自陣20ヤードからのオフェンスでは、ランニングバック(RB)秋元ミンジェのランや、クオーターバック(QB)デイビッド・ビンデルからワイドレシーバー(WR)近藤天晴、そしてRB柳井竜太朗へのパスをテンポよく決めゴール前9ヤードまで迫った。ここから、RB秋元の2度の中央付近への力強いランでタッチダウンを奪い7点を先制した。
エレコム神戸は次のオフェンスでもQBビンデルが、WR三木達也への縦パスを決め一気に敵陣に攻め込むと、WR小田康平へのパスも決まりさらに前進し、RB柳井のランでタッチダウン。第1クオーターだけで14点を奪いベンチも勢いづく。
しかし、ここから膠着状態が続く。エレコム神戸がディフェンスバック(DB)松山陸のインターセプトで得た相手陣内からのオフェンスは、QB入佐一輝のパスが決まらず、キッカー(K)谷川堅斗の39ヤードフィールドゴールトライも左に外れ追加点ならず。直後のotonari福岡のオフェンスは敵陣20ヤードまで攻め込んだが、QB西山雄斗の投じたパスをエレコム神戸DBブランドン・マッキンニーにインターセプトされ得点を奪えず、14‐0のまま前半を終えた。
「第2クオーターに少し悪い虫が出だしていたので、ハーフタイムにもう一度全員で締めなおして、プレーに集中しようと話した」と時本HC。その成果が後半にしっかり出る。otonari福岡のフォースダウンギャンブルをしっかり止め、いきなり敵陣45ヤードからのオフェンスとなったエレコム神戸は、RB秋元、白神有貴の力強いラン、QBビンデルもWRセオ・ハワードへのパスを決めゴール前14ヤード。ここから秋元のランで前進するもQBビンデルがパスを失敗し、26ヤードのフィールドゴールをK谷川が成功させた。しかし、このプレーでotonari福岡が痛恨のオフサイドの反則を犯していて5ヤードの罰退。フォースダウンインチとなりプレーを選択したエレコム神戸のRB秋元が縦に鋭く走って残り2ヤードとし、最後も秋元がエンドゾーンを走り抜けてタッチダウン。21‐0とリードを広げた。
エレコム神戸は、次のotonari福岡のオフェンスでもフォースダウンギャンブルをQBサックで止めると、敵陣24ヤードからオフェンスを開始し、QB入佐からWR東大貴へのパスや、RB秋元のランで前進。そしてQB入佐からWR東へのタッチダウンパスが決まり28‐0とし、ほぼ勝利を手中にした。
エレコム神戸は、DB村井翔哉のインターセプトで得た敵陣22ヤードからのオフェンスでも、QB入佐がWR三木へワンプレーでタッチダウンを決める。対するotonari福岡は、第4Qに自陣16ヤードからひたすら QB西山のパスで攻め続けタッチダウンを奪ったものの、残り時間が少なく結局35‐6でエレコム神戸が勝利した。
時本HCは最終節のアサヒビール戦へ向け「勝つことだけを考えて、次のフェーズは作り込んでいきたいし、シルバースターさんも簡単には勝たせてくれないと思うので、コーチとしてはしっかり戦略・戦術を練って準備をしていきたい」と話し、ライスボウルトーナメント進出への大一番で勝利をしっかりもぎ取ることを誓っていた。