ニュース

【X1 Area】第1Qの2本のTDパスでリズムをつかんだ富士フイルム海老名がアズワンに20対7で快勝 勝ち点12で首位に並ぶ

2023年10月29日(日) 21:26

【第1Qにアズワンのパスをインターセプトした富士フイルム海老名LB益本有人(中央)  ©X LEAGUE】

X1 Area第5節第2日は29日、大阪府吹田市のMKタクシーフィールドエキスポで関西遠征の富士フイルム海老名ミネルヴァAFCとアズワンブラックイーグルスが対戦。試合は富士フイルム海老名が第1クオーターにロングパスなどで2タッチダウンを奪い、試合を有利に進めて20‐7で勝利、リーグ戦成績を4勝1敗で勝ち点12とした。敗れたアズワンは2勝3敗となった。

「アズワンとはこれまでのリーグ戦で1点差ゲームの接戦を繰り広げてきただけに、今日の試合はこれまでと違って最初からパスを中心に攻めていくプランだった」と富士フイルム海老名の朝倉孝雄ヘッドコーチ(HC)が目指した試合展開がズバリはまった。

富士フイルム海老名は第1クオーターにクオーターバック(QB)鈴木貴史が、「追い風を味方につけたクレバーなパスプレー」と朝倉HCをうならせたロングパスを次々に成功させて2タッチダウンを記録した。まず試合開始後3分51秒に、エンドゾーン右隅に入り込む今季新加入のワイドレシーバー(WR)バンデューゼン隆治マイケルへの7ヤードタッチダウンパスをヒットさせた。そして、第1クオーター残り28秒には、左サイドを一気に駆け上がってアズワンのディフェンスバック(DB)を置き去りにしたWR小山昭瑛に40ヤードパスを成功させてタッチダウン、14‐0と試合を有利に進める。

【富士フイルム海老名RB井岡淳(左)  ©X LEAGUE】

一方、アズワンオフェンスは、キックオフリターンでリターナー川畑一輝が57ヤードを走って敵陣38ヤードの好位置から開始するが、富士フイルム海老名のラインバッカー(LB)益本有人がパスをインターセプトしてそれ以上の進攻を許さない。

第2クオーターに入ると試合は膠着状態となり、お互いパントの応酬で陣地を挽回する展開が続いた。前半残り時間1分8秒に富士フイルム海老名が、相手のパントミスから敵陣39ヤードで絶好の追加得点のチャンスを得るが、敵陣17ヤードまで進んだ後のパスがアズワン新人DB榎本陽太(立命館大)にインターセプトされて追加得点はならなかった。

後半に入り、アズワンは最初のキックオフでオンサイドキックを敢行。これを見事に成功させて攻撃権を獲得する。しかしながら3プレー目でQB滝藤雅貴が投げたパスをレシーバーが弾き、それを富士フイルム海老名のDB飯塚峻輔がインターセプトして攻守交代。富士フイルム海老名はこのチャンスに、WR桑原司への21ヤードパス、ランニングバック(RB)山田大葵の相手守備陣の間をするすると抜けるオフタックルランなどのプレーでファーストダウン更新を重ねてゴール前14ヤードまで進撃。そして3分34秒に新人キッカー(K)大野郁哉が24ヤードフィールドゴールを成功させて17‐0とする。さらに6分50秒にも大野が30ヤードのフィールドゴールをきっちり決めて20‐0とリードを広げた。

【 パスを投げるアズワンブラックイーグルスQB渡邊貴信(中央) ©X LEAGUE】

追うアズワンは第4クオーター3分27秒、富士フイルム海老名のパントをリターンチームの川畑が猛チャージをかけてブロック。転々とするボールを佐古イドリサ泰和がエンドゾーンで抑えてタッチダウンをあげた。さらに6分44秒からのオフェンスでもアズワンは、敵陣17ヤードまでボールを持ち込んだものの富士フイルム海老名の守備陣を切り崩すことが出来ずタイムアップとなった。

試合後、朝倉HCは「今日の試合は上位を目指すトーナメント1回戦。デカい勝利。アズワンは気の抜けない相手で、特に守備のフロントラインが強いので、これまでの対戦とは違ったパスを中心としたプレーを指示した。上手い具合に追い風のシチュエーションで攻撃をすることが出来たので、パスで得点を重ねることが出来た。第4クオーターにパントブロックでタッチダウンをされたのはパンターの蹴るタイミングが遅かったからだ。今後の課題ですね」と試合を振り返った。

残る2試合については「次はPentaOceanパイレーツ戦(11月11日、神奈川県海老名市海老名運動公園陸上競技場)。昨年は負けているので、真っ向勝負で粘り強く面白い試合がしたい。そのために相手のデータを分析してしっかり準備していく」と決意を新たにした。