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【X1 Super】パナソニックが全勝でDivision Aを制覇 オービックは2位通過でライスボウルトーナメントへ

2023年11月04日(土) 21:11

【ディフェンダーとの競り合いの中でパスキャッチをするパナソニック インパルスTEダックス・レイモンド ©X LEAGUE】

X1 Super秋季リーグ戦最終節第1日目は4日、MKタクシーフィールドエキスポで、ともに全勝で勝ち進んできたパナソニック インパルスとオービックシーガルズが対戦した。一進一退の攻防が繰り広げられたが、先取点を取り常にリードを保ったパナソニックが14‐9で勝利した。この結果、パナソニックは5勝でDivision A 1位となり19日にDivision B 4位チームと、また4勝1敗のオービックはDivision A2位でDivision B3位チームとライスボウルトーナメント(RBT)クオーターファイナルで対戦する。

パナソニックは試合最初のオフェンスから得点して主導権を握った。先発クオーターバック(QB)石内卓也からボールをハンドオフされたエースランニングバック(RB)立川玄明が右オープンに展開、さらに196センチ、112キロの巨漢タイトエンド(TE)ダックス・レイモンドへのパス、RBミッチェルビクタージャモーの32ヤードロングランなどでファーストダウン更新を繰り返して敵陣に入る。そして、3分10秒にQB石内からTEレイモンドへの5ヤードのタッチダウンパスが通って7‐0と先制した。この場面をパナソニックの荒木延祥監督は試合後に「最初のオフェンスシリーズで得点出来たのが大きかった」と振り返った。

【中央突破するパナソニックRB立川玄明  ©X LEAGUE】

追うオービックは、自陣12ヤードからの攻撃をQBタイラー・クルカから新加入のWR渡邊ジャマールへのロングパスなどでパナソニック陣内に侵入する。その後RB李卓のランなどで敵陣24ヤードまでゲインしたものの、パナソニック守備陣の集まりの早いタックルに阻まれてタッチダウンを奪えずフィールドゴールに切り替えた。この33ヤードフィールドゴールをキッカー(K)山﨑丈路がきっちり決めて3‐7とした。

第2Qは両チームともドライブはするものの、こう着状態で得点チャンスに恵まれない。パナソニックは前半の残り14秒でフィールドゴールのチャンスを得たが、キックは無常にもバーにあたり失敗に終わった。

【 ランアフターキャッチで距離を稼ぐオービックシーガルズTEホールデン・ハフ ©X LEAGUE】

第3クオーターもしばらくはパントの応酬となった。しかし、パナソニックは自陣35ヤードから攻撃を開始した後半最初のオフェンスプレーで、QB荒木優也からWRレオンシャ・フィールズへの35ヤードロングパスが決まって一気にオービック陣内に入り込む。続くプレーで荒木が自慢の快足を飛ばしてエンドゾーンに迫り、第3クオーター残り3秒に、エンドゾーン右隅に走り込んだTEレイモンドにタッチダウンパスを成功させてリードを14‐3に広げた。

第4クオーターに入るとパナソニックはランプレーを中心とした攻撃で時間を進めていく。対するオービックは時間をかけずに反撃し、パスで得点を奪おうとする。そして、試合時間残り55秒にQBクルカからエンドゾーン右サイドにいるTEホールデン・ホフへの18ヤードタッチダウンパスが成功して5点差とし、ツーポイントコンバージョンを狙うが失敗。その後のキックオフでオンサイドキックを敢行したものの、パナソニックのWR木戸崇斗がボールを押さえて万事休すとなった。

【パナソニック守備陣のタックルを受けるオービックRB李卓(中央) ©X LEAGUE】

試合後、荒木監督は「予想の範疇の試合だった。オフェンスはもう1本タッチダウンを取って欲しかった。そしてディフェンスは最終クオーターに楽々と18ヤードのタッチダウンパスを与えてしまったのはもったいなかった。もう少し粘ったプレーを見せて欲しかった。今日はタフな試合になると考えていたのでQBとRBのどちらがボールを持つのか、といった(数秒止まった)プレーをキーにしていた。このプレーで心配していたオフェンスラインが、中のプレーが強いオービックの守備フロントを抑えて最後まで良く頑張ってくれていた」と今後の課題を挙げながらも全勝でリーグ戦を終えて、ほっとした表情だった。