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富士通フロンティアーズの新人QB鎌田陽大、初先発で及第点の出来も反省の弁

2024年05月09日(木) 14:00

【東京ガスクリエイターズ戦で先発出場を果たした富士通フロンティアーズQB鎌田陽大(右) ©X LEAGUE】

富士通フロンティアーズの新人クオーターバック(QB)鎌田陽大が、4日の東京ガスクリエイターズ戦に先発し、チームを勝利に導いた。富士通のルーキーはXリーグ初先発でまずまずの成績を残したが、試合後には反省することも忘れなかった。

先発を告げられたのは試合の2日前。緊張している部分もあったそうだが、鎌田は「スタートに選んでいただいたので、しっかり仕事を全うできるようにという意気込みでプレーしました」と言う。

関西学院時代に4年連続甲子園ボウル制覇を経験した鎌田は、ファーストドライブから大学の先輩ランニングバック(RB)三宅昂輝と息の合ったプレーを軸に攻撃を進め、いきなり先制のタッチダウンプレーにつなげた。

その後も落ち着いたプレーでオフェンスを指揮し、終わってみればパス19回中11回成功、116ヤード、1タッチダウンと初先発にしては及第点ともいえる出来だった。

しかし、鎌田は自身のパフォーマンスに満足しなかった。「決められるパスとかリーダーシップを全然取れていなかったと思うので自分的にはまだ全然納得していないです。今日の試合の反省点を見つけてそれを改善できればいいかなと思っています」。

【ランニングスローを見せる富士通QB鎌田  ©X LEAGUE】

それでも、インターセプトを喫することなく、サックもゼロとミスないプレーには非凡な才能が垣間見えた。富士通の山本洋ヘッドコーチも課題を口にする一方で一定の評価を与えていた。

「思い切って走れば走れるQBなので、そこの判断を早くするようにずっと言っていました。そういう部分は少し見えました」。

ライスボウル3連覇中とダイナスティを築く富士通の司令塔の座には、大エースのQB高木翼が鎮座する。2番手には昨季終盤に負傷した高木の代役を見事にこなした野沢研、さらには2年目の濱口真行もいてQBの層が厚い。鎌田が秋もスターターの座をつかむためには多くのハードルを越えなければいけないが、まずは大きな一歩を踏み出したルーキーの春の活躍に期待だ。