【X1 Super今季の見どころ】8/31にキックオフ! 3地区制で迎える新たな戦い
2024年08月27日(火) 18:00
X1 Superは8月31日に2024年シーズンが開幕する。今季のX1 Superは、地域性を考慮して12チームをEAST、CENTRAL、WESTの3ディビジョンに分け、6節のレギュラーシーズンを行う。2ディビジョン制だった昨季とは一味違った戦い方が見られるだろう。
EASTはオービックシーガルズ、IBM BIG BLUE、東京ガスクリエイターズ、オール三菱ライオンズが所属する。ここでは、パールボウル5連覇を達成したオービックを、昨季ライスボウルトーナメント(RBT)に出場したIBMと東京ガス、X1 Areaから昇格したオール三菱が追う展開が予想される。大野洋ヘッドコーチ体制2年目を迎えるオービックは、クオーターバック(QB)タイラー・クルカが2年目を迎えてチームにフィットし、スピードとサイズを兼備したワイドレシーバー(WR)渡邊ジャマールとのコンビは他チームにとって脅威となること間違いなし。
IBMは、NFLでもコーチ経験があるマイク・フェアーがヘッドコーチに就任。ディフェンス畑の指揮官が、ハイパーオフェンスのIBMにどのような新風をふかせるか注目だ。東京ガスは、QBジェロッド・エバンスが3シーズンぶりに復帰してオフェンス強化に成功。ランニングバック(RB)星野凌太朗を軸に展開される地上戦を絡めた攻撃は、間違いなく昨年よりレベルアップしている。ヘッドコーチ15年目の林顕HCが指揮を執るオール三菱は、カレッジフットボールの名門USC出身のQBとRBが加入して、台風の目となるか楽しみだ。
CENTRALは、富士通フロンティアーズ、ノジマ相模原ライズ、OrientalBioシルバースター、富士フイルム海老名Minerva AFCと神奈川県に本拠を置く4チームで構成される。この地区では、ライスボウル3連覇中の富士通が最上位だろう。エースQB高木翼に加えて、春シーズンに台頭した新人の鎌田陽人と2年目の濱口真行が控え、司令塔の層が厚い。そこに、松井理己、サマジー・グラントリーグ屈指のレシーバー陣や昨季リーグMVPに輝いたRBトラショーン・ニクソンが健在。今季も優勝候補筆頭だろう。
城ケ滝一朗HCが指揮を執るノジマ相模原は、関西学院大の衣笠吉彦とテイ・カニンガムのロングターゲットが加入したことで、ショートパスとラン主体だった攻撃からの脱却を目指す。さらに、元々定評のあったディフェンスはシステムを変更し、今季は新生ライズが見られそうだ。また、城ケ滝HCが指揮官に就任して以降初めてキッカーを3人登録したことも興味深い。チーム名を変更して新シーズンに挑むOrientalBioは、QBとディフェンスラインに外国籍選手が加入して、RBT初勝利を目指す。X1 Superに初昇格した富士フイルム海老名は、外国籍選手を得点源のポジションではなく、攻守のラインに補強して実力で勝る相手と真っ向勝負する。
WESTは、パナソニック インパルス、エレコム神戸ファイニーズ、SEKISUIチャレンジャーズ、PLEIADES福岡SUNSの4チーム。このディビジョンは、3年連続でライスボウルに進出しているパナソニックが最上位か。長年チームを率いた荒木延祥監督に変わり、高山直也HCが就任した関西の雄は、今年も日本人QBで戦う想定。QB荒木優也のターゲットには、ハワイ大出身の長身タイトエンド(TE)ケイレブ・フィリップスを補強してゴール前のオプションが増えた。また、地上戦も、立川玄明、ミッチェル・ビクタージャモーのRB2枚看板が健在で層が厚い。LB青根奨太をはじめとするディフェンス陣はリーグ屈指で、攻守に抜け目がない。
時本昌樹HC体制3年目を迎えたエレコム神戸は、チーム加入3年目のQBデビッド・ピンデルを中心に、ユタ大出身のWRマローン・マタエレら新人のレシーバーが入ってきて攻撃に手ごたえをつかんでいる。第1節のチャレンジャーズ戦が、RBT進出に向けて大きなカギを握る。チーム名を変更したSEKISUIとPLEAIDES福岡は、ともに30名近い新人選手が加入。新たな気持ちを持って、シーズンに挑む。
今季のX1 Superはリーグ戦終了後に12チームの総合順位が決定し、総合順位上位8チームがRBTに出場。そして、2025年1月3日に東京ドームで行われるアメリカンフットボール日本選手権第78回ライスボウル by GA technologiesでリーグ王者の座を争う。各チームの実力が拮抗してきたX1 Superは、今季も最後まで目が離せない戦いが続く。