【RBTクオーターファイナルの見どころ】実力伯仲のチーム同士が激突!ディフェンスがどこまで粘れるか
2024年11月21日(木) 16:15
X1 Superのライスボールトーナメント(RBT)は24日、大阪市のヤンマースタジアム長居でSEKISUIチャレンジャーズと東京ガスクリエイターズが対戦する。総合順位の4位と5位の実力伯仲の対戦であり、今季のレギュラーシーズンを盛り上げたチーム同士の戦いで、好ゲームが期待される。
ホームのSEKISUIはレギュラーシーズンを4勝2敗で終えた。今シーズンにおける最大のサプライズチームのひとつだ。攻守にバランスがとれており、隙がない。平均得点は22.5と大量得点をあげてきたわけではないが、平均失点は14.2で、相手のオフェンスを止めて得点チャンスを確実にものにして、勝ち上がってきたことがわかる。
オフェンスでの注目はクオーターバック(QB)ギャレット・サフロンとワイドレシーバー(WR)ブギー・ナイトのホットラインだ。サフロンはリーグ3位のパス獲得ヤード(1,278)でタッチダウンパスを12本決めており、ナイトはリーグ2位のパスレシーブヤード(678)でタッチダウンを6回決めている。この両選手がSEKISUIのパス攻撃を引っ張る。
さらにWRでは阿部拓朗と亀山暉それぞれ重要な場面でパスキャッチをしており、サフロンの信頼できるパスターゲットとなっている。
ディフェンスではディフェンスバック(DB)のトレヴァーン・クレイグに注目したい。クレイグはタックル数ではリーグ11位、インターセプト数ではリーグ2位とディフェンスの最後の砦として君臨している。また千葉優介はDBながらリーグ5位の22.5タックルを記録している。ディフェンス最奥を守るDBが機能することで、失点を抑えた引き締まった戦いが出来ている。
ビジターの東京ガスも今シーズン躍進したチームだ。こちらは1試合の平均得点が23.5、平均失点が18.3で、大崩れせずにしぶとく勝利をものにしてきた。
オフェンスの注目選手はQBジェロッド・エバンスになる。1,100ヤード超のパス獲得距離と9タッチダウンパス成功を記録しつつ、自らのランでも4タッチダウンをあげて大車輪の活躍をしている。さらにリーグ6位のラッシングヤードを稼いでいる星野凌太朗の名前も挙げたい。エバンスのパスターゲットとなるのがWRジャスティン・ホッブスだ。193センチの長身でDBとの競り合いにも勝てるキャッチ能力は一見に値する。
ディフェンスは第6節のディフェンス週間MVPに選ばれたディフェンスライン(DL)の吉田郁の活躍に期待したい。第6節は1試合で10.5タックル、7.5ロスタックルと驚異的な数字をマークした。またDB山村翔馬はタックル数でリーグ7位にランクされており、フィールド後方の守りを固める。
両チームのスタッツを比較してもほぼ同じような数値になっており、試合展開の予想は難しい。東京ガスが平均得点は1点高いが、SEKISUIは平均失点が3点少ない。どちらも堅いディフェンスでしのぎつつ、オフェンスで得点チャンスに確実にものにして、僅差で逃げ切るという戦いになるか。
その際に大事になるのは、ボール保持時間とキッキングによる陣取りだ。減算型の試合では、自分たちの攻撃時間を長くすることで相手の攻撃時間を減らすことができる。いかに自分たちの攻撃時間を長くして、相手に長時間のディフェンスを強いるかがポイントとなる。
そして、攻撃が継続できない場合、パントで陣地を回復すれば相手を自陣深くにくぎ付けにすることが可能だ。常に苦しい位置から攻撃を始めさせることで、自分たちのオフェンスによる得点のチャンスが増えてくる。このように、攻撃と守備以外のスペシャルチームの活躍も勝負を分ける要素になるだろう。
〈RBTに向けての両チームのコメント〉
SEKISUI
正重高志HC:今年はディフェンスが今までと違ってしっかりと踏ん張れるようになった。一発でタッチダウンに持っていかれるということも少なくなって、しぶとく、粘り強くディフェンスができている。オフェンスは見ての通り、ギャレットと阿部、亀山、ブギーのパスユニットがしっかり阿吽の呼吸が今は出来ている。そこは武器として戦える。ディフェンスはDBトレヴァーン・クレイグがしっかりランでもパスでもしっかりとタックルして、ボールに絡むということが大事だと思う。Sの千葉優介も同じくタックル、ボールに絡むことがキーになる。
QBギャレット・サフロン主将:オフェンス、ディフェンス、スペシャルチームといい状態でプレーオフに臨めると思う。今のチームにはプレーオフに向けて勢いがある。シーズンに入る前にチームでマインドセットするミーティングを何度も行った。それからフィジカルも強化してきて、今ではチャンピオンとしてのマインドセットが出来上がっているので、プレーオフへの準備はできているし、楽しみにしている。(今季最多4勝)チーム全員が自分たちを信じ、お互いを信じ、HCからトレーナーに至るまで全員がチームに対してのパッションを持っている。これが強いエネルギーを生んでいて、これをプレーオフでも維持したい。
東京ガス
板井征人HC:一人ひとりの力で行くと難しいが、チームワークは誇れるところにみんなで頑張って持って行って、そこを武器に戦いたい。みんな仲がいいので、全員で試合に出て盛り上がっていけるといい。ランプレーがでていないので、オフェンスラインがカギ握る。5人の先発だけでなくて控えも含めて、力負けしている部分が今まで多い。ポテンシャルはあると思うので、押し込みに行く気迫とかファンダメンタルを見直していければいい。
WR出木岡芯:初めてのベスト4、日本一に向けてここからが勝負なのでより気持ちを入れなおして頑張っていきたい。