【RBTクオーターファイナルの見どころ】順当勝ちか下剋上か 富士通とIBMが最終節のリマッチ
2024年11月21日(木) 16:30【富士通フロンティアーズのエースQB高木翼 ©X LEAGUE】
X1 Superのライスボウルトーナメント(RBT)クオーターファイナルは24日、レギュラーシーズン1位の富士通フロンティアーズと同8位のIBM BIG BLUEが富士通スタジアムで対戦する。レギュラーシーズン第6節での対戦では、富士通が9タッチダウンを奪う圧勝を見せたが、今回はIBMがどこまで巻き返せるか注目だ。
富士通の攻撃陣を率いるのは、リーグ4位のパス獲得ヤードを記録したクオーターバック(QB)高木翼。サマジー・グラント、木村和喜に加え、エースの松井理己といったスピードと実力を兼ね備えたレシーバー陣を擁し、空中戦での破壊力は群を抜く。また、ランオフェンスでは2年連続リーグMVPに輝いたランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンが控えており、地上戦でも相手を圧倒する可能性が高い。
守備でも、富士通は鉄壁のディフェンスを誇る。1試合平均7.3失点という成績はリーグトップであり、ブロンソン・ビーティー、渡辺裕也、阿部裕介らセカンダリー陣が見せるインターセプトの能力はIBMの攻撃陣にとって大きな脅威となる。
【今季3つのキックオフリターンTDを記録しているIBM BIG BLUE DBローガン・スチュワート(左) ©X LEAGUE】
対するIBMは、レギュラーシーズンで苦戦が続き、得点力不足が課題となっている。それでもQB政本悠紀とWR近江克仁のホットラインにはポテンシャルがあり、特にランオフェンスを絡めた戦術が機能すれば、得点チャンスは生まれるだろう。RB平松的が地上戦でボールをコントロールし、攻撃のリズムを作れるかが鍵となる。
IBMの大きな武器はローガン・スチュワートのキックオフリターン。第6節の対戦でもリターンタッチダウンを記録しており、その爆発力で富士通にプレッシャーを与えることが期待される。
〈RBTに向けての両チームのコメント〉
富士通
山本洋HC:レギュラーシーズンは1試合ごとにチームが成長していくものだが、まだまだ詰め切れていないところがあるので、しっかりと修正、積み上げをしてRBTに入っていきたい。(対IBM)サードダウンで追い込んだところでクリア(ファーストダウン更新)されたところもいくつかあったので、そこはしっかりとレビューして、原因を追究して、RBTで修正したところをプレーとして発揮できればいい。チームとしてやるべきこと、ベーシックなところは変わらないので、ファンダメンタルやテクニカルなところはもう一段階ブラッシュアップしてトーナメントに入りたい。レギュラーシーズンを通してつぶし切れていないところがあるので、そこをしっかりと立て直していきたい。
OL大久保壮哉主将:レギュラーシーズン全勝の結果がトーナメントの勝敗を保証するものではないので、しっかりと気を引き締めてチームを作り直していきたい。どれだけケガ人が出ようとも富士通フロンティアーズに所属している限り、一人ひとりが活躍する、自分の役割を果たし切るということを日々言っている。誰が出てもしっかり結果を出さなければいけない。(IBM戦)今日勝ったことが次の保証にはならない。やられている部分もあるので、しっかりとビデオを見て、細かいところにも目を向けて1対1でブレークするというところができれば、どんな相手でも勝てると信じている。(プレーオフまでの)2週間それを積み上げるだけ。
【富士通OL大久保壮哉主将(中央) ©X LEAGUE】
IBM
マイク・フェアーHC:(第6節の)試合でよかったところと悪かったところをしっかりと分析して、悪かったところは原因をクリアにして、よかったところは伸ばしていきたい。個人でもグループとしてもポジティブな面はたくさんある。スペシャルチームにしても、最後はリターンタッチダウンを決めた。劣勢を跳ね返すプレーが出たことは大きい。これがメッセージだ。何度倒されても立ち上がって、それを糧に成長していく。自分たちのペースで試合ができるようにしたい。