【X1 Super週間MVP】ライスボウル進出を懸けたセミファイナルは高レベルなプレーが続出 ゲームチェンジャーが受賞
2024年12月21日(土) 11:00アメリカンフットボール日本選手権第78回ライスボウルby GA technologies(2025年1月3日、東京ドーム)への出場チームを決めるライスボウルトーナメント(RBT)セミファイナルは12月14‐15日の2日間にわたって行われました。対戦カードはパナソニック インパルス対オービックシーガルズ、富士通フロンティアーズ対SEKISUIチャレンジャーズ。いずれも過去にライスボウルを制したことのある強豪ぞろいで、レベルの高いプレーが飛び交い、国内最高峰リーグのベスト4にふさわしい試合が展開されました。ひとつのビッグプレーが試合の流れを変え、わずかなミスが相手に大きなチャンスを与えてしまう緊張感の中で行われたセミファイナルからは、やはり今季のXリーグを代表する選手たちの素晴らしいパフォーマンスが生まれました。
<Offensive Player of the Week>
RB 立川玄明(パナソニック インパルス)
2年ぶりのオービックとのセミファイナルになったこの試合はディフェンシブな立ち上がりとなりました。オービックがセーフティーとフィールドゴールで5点をリードする一方で、パナソニックはパントに追いやられる場面が多く、苦戦をしていました。その雰囲気を一気に変えたのが、エースランニングバック(RB)立川選手の66ヤードランでした。自陣28ヤードからのセカンドダウン9ヤードで、両ガードとタイトエンド(TE)が左に動いてトラップブロックで大きな走路を開けると、立川選手はディフェンダーに触れられることなくスクリメージラインを突破し、一気にゴール前4ヤードまで進みました。次のプレーでタッチダウンランを決め、7‐5と逆転に成功します。それまでに停滞ムードを一気に吹き飛ばすビッグプレーとタッチダウンランで、流れを一気にパナソニックに引き寄せました。
<Defensive Player of the Week>
DL 有村雄也(パナソニック インパルス)
オービックとのセミファイナルはパナソニックディフェンスの堅固さを印象付ける試合でもありました。レギュラーシーズン中は1試合平均43.1得点を記録したオービックにエンドゾーンへの侵入を許しませんでした。オービックに浴びせたクオーターバック(QB)サック数は9、サックを含むロスタックルは12個に及び、喪失距離は68ヤードでした。その中でもディフェンスライン(DL)有村選手のパフォーマンスは目を引くものがありました。QBサック2を含むロスタックルはチーム最多の3回。QBタイラー・クルカ選手とRB李卓選手に見舞ったもの。オービックのプレーメーカーを止めることで得点力の高いオフェンスを封じました。パナソニックが最後に相手チームにタッチダウンを許したのは第5節の東京ガスクリエイターズ戦の第2クオーターが最後。14クオーター連続で相手によるエンドゾーン侵入を阻止しています。
<Special Teams Player of the Week>
KR/WR木村和喜 (富士通フロンティアーズ)
クオーターファイナルに続き2節連続の受賞です。セミファイナルではキックオフ(1回)とパントで計3回のリターンで92ヤードを稼ぎました。第1クオーター終盤には42ヤードのキックオフリターンで一気に自陣45ヤードまでボールを進めるビッグプレーを披露。そのオフェンスシリーズを締めくくった、自らの10ヤードタッチダウンレセプションをおぜん立てする形となりました。今季はレギュラーシーズンでパントリターンタッチダウンも決めており、ワイドレシーバー(WR)サマジー・グラント選手とともにキックリターンで実績をあげている木村選手です。
<Play of the Week>
DBワイズマンモーゼス海人のエンドゾーン内でのインターセプト(パナソニック インパルス)
ワイズマン選手のインターセプトが飛び出したのは、第3クオーターの残り4分13秒でした。オービックに0‐5と先制されたパナソニックが、RB立川選手のタッチダウンランとK佐伯眞太郎選手のフィールドゴールで10‐5と逆転した後の場面です。ワイズマン選手はプレーの直前まではスクリメージライン近くにラインアップしていましたが、スナップと同時にパスカバーのためにバックステップを踏みます。始めは中央のレーンを通ってエンドゾーンに走るレシーバーをカバーしていましたが、そのレシーバーを他のDBに受け渡した後、サイドライン際を縦に上がるオービックWR渡邊ジャマール選手のカバーのため、フィールドを横切るように走路を変えます。そして、QBタイラー・クルカ選手が投げたパスを、渡邊選手への軌道に割り込む形でピックオフ。決まっていれば逆転となっていたタッチダウンを防ぎ、タッチバックとしました。オービックの貴重な得点機を阻止したことで、これもパナソニックの勝利に大きく貢献するプレーとなりました。
関連リンク
<ゲームリポート>
・パナソニックディフェンスがエンドゾーンを死守 オービックに逆転勝ちで4年連続ライスボウル出場
・富士通がSEKISUIを圧倒してライスボウルへ 4年連続でパナソニックと対戦
<動画>(XリーグTV on アメフトライブ by rtvへの登録が必要です)
・パナソニックインパルス vs. オービックシーガルズ
・富士通フロンティアーズ vs. SEKISUIチャレンジャーズ