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【X1Super】富士通無双。大量得点と完封で無傷の6連勝

2019年11月05日(火) 23:33

総当たりのリーグ戦も残り2試合となり、一戦一戦の結果で順位が決まる大事な第6節の2日目。どんよりとした曇り空に包まれる横浜スタジアムで、いまだかつて負けなし富士通フロンティアーズと、ここまで2勝3敗と勝ち星を増やしたい東京ガスクリエイターズが戦う。

試合は富士通KR猪熊星也(#84)が40ヤードの好リターンで始まる。
富士通の最初の攻撃で、パスの姿勢をとったQBマイケル・バードソン(#3)のボールを、東京ガスDLレーガン・ジェブライ(#20)が狙ってファンブルを誘う。
リカバーは富士通がするも、いいテンポでの立ち上がりとはならなかった。

東京ガスは、エースQBウーズィー・イカイカ(#18/当日番号変更)ではなく、QB中本裕樹(#2)を起用。ランを中心にプレーを展開するも、パントに終わる。
その直後の富士通。最初のプレーで反則もあり自陣40ヤードから攻めるも、RB金雄一(#30)が一気に走りタッチダウン。あっさりと先制した。

富士通RB金雄一(中央・#30)
富士通RB金雄一(中央・#30)が走り込み先制タッチダウンを決める

 

東京ガスもRBホワイト・アンドレ(#27)を中心に、じりじりと良いリズムで前進する。しかし敵陣に食い込むも、そこからが進まずパントにより攻守交代となる。
続く富士通の攻撃は、ラン、パスを交互に交えて一気に敵陣へ。ゴール前4ヤードより、RB高口和起(#33)がOLの作った中央の道をするりと抜け、タッチダウン。キックも決まり、第1クオーターを14-0で終えた。

富士通の攻勢は止まらない。第2クオーター開始すぐに、WR強盛(#1)へ44ヤードパスが決まり、大きくケインし勢いがつく。
そこからランで徐々に進み、WR松井理己(#85)のパスキャッチでタッチダウン。
富士通の守備に移るも、3アンドアウトで止めきり、再び攻撃に。WR小梶恭平(#19)へのパスで、富士通が4本目のタッチダウンを決めた。

東京ガスは、富士通の強固な守備にランもパスもかなわない状況が続く。負の流れを断ち切れず、富士通WR強にタッチダウンを許してしまい、前半で35点のビハインドを背負ってしまう。

東京ガスRBアンドレ・ホワイト(中央・#27)
東京ガスRBアンドレ・ホワイト(中央・#27)が攻め込み1stダウンを奪う

 

後半。なんとか得点につなげたい東京ガスは、RBホワイトが相手をかわすカットバックを切って大きく前進。良い流れになりそうな予感を漂わせる。
しかし、チャンスすら与えない富士通はQB中本が放ったパスを、DB井本健一朗(#43)がインターセプトリターンタッチダウン。
その後の東京ガスの攻撃もしっかりと抑え、簡単には得点させない富士通守備の強固さ際立った。

東京ガスの守備陣も頑張りを見せる。
DLレーガンがQBサックを決め、20ヤードのロスを奪うと、次のプレーでもOL陣を割ってDL池田宇宙(#1)が続けてQBサック。守備で大きく陣地を回復した。
しかしその後の東京ガスの攻撃は、うまく軌道にのらず、パントを選択。ここでスナップが乱れてしまい、パンターの頭上を越えセーフティに。富士通に自滅点2点の追加を与えてしまう。

最終クオーターに入っても、富士通は東京ガスにダウン更新すら許すことはなく、得点を重ねる。ゴール前でもギャンブルを選択し、RB高口が中央にダイブしてタッチダウン。

富士通DB大貫曜(右・#21)
インターセプトから攻め込む富士通DB大貫曜(右・#21)

 

その後、WR小梶のパスで再びタッチダウン。守備の勢いも劣ることなく、DB大貫曜(#21)がインターセプトで得点機会を増やと、このチャンスにWR強が応え、タッチダウンパスを捕球。
結果、富士通は大量65点を獲得、東京ガスに完封勝利を収めた。

試合後、東京ガスの板井征人ヘッドコーチは「選手のポテンシャルはそんなに変わらない」と言う。
「同じ社会人として富士通と仕事に関してそんなに大差はないはず。食事や日頃からの身体づくりなど、グラウンドに来るまでの選手自身の時間での準備が足りていない。(このような試合を通じて)それを選手に気付いてもらえたらいいと思う」と、選手のフットボールへの真剣な姿勢を求めた。

富士通の山本洋ヘッドコーチは「バックアップのメンバーがよく活躍してくれた。タフな試合になるオービック戦につなげることができた」と、この試合の成果をあげた。
「オービックは力があるチーム。何かを狙っていくより、選手のコンディションをあげ、能力を使って勝ちたい」と、意気込んだ。

Text 南優希
Photo  エムアイプランニング

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