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【Impulse's Road to Rice Bowl Vol. 6】フロンティアーズとの直接対決(第6節):がっぷり四つのフロンティアーズ戦 膠着の中で際立つ佐伯眞太郎のキック力〈短期集中連載⑪〉

2022年01月01日(土) 11:00

第5節の全勝対決でオービックシーガルズを退けたインパルスの次の相手は同じく開幕5連勝(不戦勝を含む)で無敗の富士通フロンティアーズだった。インパルスにとっては前年王者のシーガルズと、一昨年まで4年連続日本一を達成したフロンティアーズと顔を合わせるタフな2連戦となった。

さすがに優勝候補同士の試合とあってレベルの高いプレーの応酬となった。フロンティアーズは最初のポゼッションでいきなりランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンへの49ヤードのスクリーンパスが決まって敵陣25ヤードまで攻め込む。しかし、ここはインパルスが堅守を見せてこのドライブを無得点に抑えた。

フロンティアーズが次の攻撃シリーズでニクソンの8ヤードランでタッチダウンを奪うと、その直後のオフェンスでインパルスはクオーターバック(QB)アンソニー・ロウレンスからワイドレシーバー(WR)木戸崇斗への14ヤードタッチダウンパスですぐに同点とする。

このあと約17分間にわたって両チームとも相手のエンドゾーンを攻略することはできなかった。その間にインパルスに着実に点を加えていったのはキッカー(K)佐伯眞太郎(写真)の右脚だ。佐伯は第2クオーターだけで27ヤード、45ヤード、30ヤードと3本のフィールドゴールを連続で成功させて点を稼ぎ、インパルスがタッチダウンを奪えない中でもハーフタイム時で9点差をつけた。

佐伯は第4クオーターにも37ヤードのフィールドゴールを決めて、この日は5回のアテンプトで4回の成功という成績で貢献した。インパルスの26得点のうち半分近くをたたき出した計算となり、得点源としての存在感を存分に発揮した。

佐伯はパンター(P)としても好成績を残した。3回のパントでネットアベレージ(パントの飛距離からリターンされた距離を引いた数字)は134ヤードで、最長飛距離は69ヤードだった。敵陣の20ヤード以内にけりこむパントも1回あり、フィールドポジションバトルでインパルスをアシストした。

オフェンスの得点力が高いフロンティアーズと戦う際には攻撃の開始地点を可能な限り深くに押し込むのが得策だ。佐伯のパントは大きく陣地回復することでオフェンスの窮地を救い、フロンティアーズのドライブでは長い距離を強いることでディフェンスを助けた。この大一番で佐伯の存在意義は大きかった。

試合はインパルスが26‐20で勝利して全勝を守った。強敵を2節連続で破ったインパルスは最終戦を待たずして早くもリーグ戦1位通過が決定した。シーズンを通して圧倒的な強さを維持してきたチームの勢いがそのまま反映された形だった。

次回:〈短期集中連載⑫〉【Frontiers‘ Road to Rice Bowl Vol. 6】インパルスとの直接対決(第6節):敗戦のなかにも収穫あり アンストッパブルだったRBニクソン

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