ニュース

4人の新外国籍選手と既存選手がうまくかみ合うケミストリー 白星発進のエレコム神戸ファイニーズ

2022年09月14日(水) 15:22

9月1日に行われた開幕前プレスカンファレンスで「春は多くの引退者が出て少ない人数での戦いだったが、秋は新外国籍選手4人が加入し戦力が整ってきた。この4選手がキーになる」と話した時本昌樹新ヘッドコーチ。そこで、クオーターバック(QB)デイビッド・ピンデル(上段写真)、ワイドレシーバー(WR)デビン・フェルプス、ディフェンスバック(DB)ブランドン・マッキンニー、アイゼアー・ピエールらに注目して、アサヒ飲料に17-10で勝利したエレコム神戸の戦いぶりを振り返る。

QBピンデルは、立ち上がりからパスをテンポよく決めることができた。特にタッチダウンにつながった前半3回目のオフェンスでは、オフェンスライン(OL)の堅実なプロテクションもあり、余裕をもってパスを投じることができた。時本HCも「OLは昌原(史卓)コーチの指導でユニットとして一体感がある。練習熱心でお互いが発言しあえる環境なので、パスプロテクションを含めレベルが高い」と評価する通り、しっかりQBにプレー環境を与えることができた。

試合終了間際の勝ち越しタッチダウンにつなげたピンデルからWR小田康平への33ヤードのロングパスは、反則で取り消しとなった直前のプレーでも同じところに投じて成功させており、今後レシーバー陣との息が合いだしたらその肩の強さが脅威になる。

WRで新加入のフェルプスは、5回パスキャッチで69ヤードを稼ぎ出した。この試合でもピンデルが、ここぞというプレーでフェルプスをターゲットにパスを投じて成功させており、これからの試合でも強力なホットラインになりそうだ。

DBのピエールは第2クオーターで自陣まで攻め込まれた状況で相手パスをインターセプト。マッキンニー(中段写真)は前半にはファンブルリカバー、そして第4クオーターには相手がゴールまで4ヤードと攻め込んできた状況でパスをインターセプトして失点を防ぎ、両選手ともにターンオーバーを演出した。DBながらタックル回数でも2人はチーム内で上位を占めており、相手オフェンスにとってパス、ランとも厄介な存在になりそう。時本HCも「DBの2人は役割を徹底してプレーしてくれている。期待通りの動きだ」とこちらも活躍ぶりに目を細める。

また、新外国籍選手以外に目を向けると、エースランニングバック(RB)秋元ミンジェ(下段写真)も、12回のキャリーで38ヤードを走り2タッチダウンを記録した。「エースなので当然の内容。ただ、白神有貴、そして新人の前田公昭(関学大)や平浩希(立命館大)、藤井雄平(京都産業大)らがその存在を脅かしているので、切磋琢磨してさらにレベルアップしてほしい」と時本HCは若い力に期待を寄せる。

ただ、表情を曇らせたのが、反則の多さについて問われた時だった。60ヤード以上を反則で罰退したことについて「長年フットボールをプレーしていたら分かるはずのやってはいけない反則が出たことは、日ごろから指導者が細かく確認できていないからだ。しまらない試合は面白くない」とバッサリ。「ミスをやってしまうチームは上位には上がれない」と反省する。

次はエレコム神戸同様に、大量の選手の入れ替えが行われたオービックシーガルズと対戦。「我々はチャレンジャー。捨てる物は何もない。この2週間、しっかり準備して全力で挑みたい」と決意を新たにした。

関連リンク

<ニュース>
新体制エレコム神戸ファイニーズが第4Qで勝負強さ発揮 昇格初戦のアサヒ飲料クラブチャレンジャーズに競り勝つ

<動画>
・XリーグTV(有料会員登録が必要です)
https://xleaguetv.elevensports.jp/video/7223

・ハイライト(XリーグYouTubeチャンネル)