X1 Superの実力を痛感するも手応えを感じるotonari福岡SUNS吉野代表 「下を向かずまだまだ成長」
2022年11月09日(水) 16:006日、見ごろとなりつつある紅葉のように赤いチームカラーのオリジナルTシャツで約1,300人のotonari福岡SUNSのファンが福岡県久留米市の久留米総合スポーツセンター陸上競技場メインスタンドを埋め尽くした。
日本のアメリカンフットボールの最高峰X1 Superに今季初昇格した、九州地区初めてのXリーグチームであるotonari福岡。今季のリーグ最終戦で対戦したのは、昨年激戦の末に惜敗した相手、アサヒ飲料クラブチャレンジャーズだった。
雪辱に燃えるotonari福岡だったが、ゲーム開始から得点を重ねるアサヒ飲料の前に22-52と大差で敗れた。それでも試合終了まで応援席のファンは、コロナ渦の影響で大声は出せないもののチアリーダーの指揮のもとチームオリジナル張り扇や手拍子で熱い応援を続けた。またプロ野球・福岡ソフトバンクホークスのチームマスコット、ハニーらが応援に駆けつけるなど地元と一体となった応援が展開された。
その中で、監督でありオフェンスコーチであり主将でありパンターとして試合に登場する吉野至チーム代表は、リーグ戦を終えて「力の差を感じた。チャレンジャーとしてリーグ戦に挑んだもののX1 Areaと最高峰のX1 Superとは格段の差がある。この試合でもそうだったが、攻守蹴の全てに負けていた。これは想定通り。強かった。けれども今後の手応えを確かに感じた」と振り返った。
そして「特にラインは全く違った。これは個々の選手の差。個人能力が違う。X1 Areaではシステムで止めることが出来たが、Superでは通じない。フィールドにいる11人中ひとりくらいしか相手に勝てる選手がうちにはいない」と言う。確かにアサヒ飲料戦でも能力のあるレシーバーに対してマンツーマンではマッチアップできていなかった。「個々の能力をワンランクもツーランクも上げないといけない。厳しい現状がありますが、来年のためにチームつくりを考え直します」ときっぱり。
次はDivision A 5位の胎内ディアーズとの順位決定戦。この試合に敗れると、Areaの総合1位もしくは2位チームと入替戦で闘わなければならなくなる。「今はSuperに残ること。それしかない。そのために一戦必勝でやるしかない」とSuper残留に望みを託す。『本気で日本一を目指すチーム』を目標に掲げて「チーム結成からわずか6年ですよ。下を向かずまだまだ成長していきます」とますます意気軒昂の吉野代表だった。
西南学院大学ドルフィンズの監督をも兼ねるアメリカンフットボール漬けの吉野代表。同大学は九州学生リーグで2連覇を達成して全日本大学選手権・甲子園ボウルトーナメントに出場する。
また13日には母校・関西大学カイザーズが強豪関西学院大学ファイターズと全勝対決を行う。関大が勝利すれば、吉野代表がメンバーとして活躍した2009年以来の関西学生優勝とその先にある甲子園ボウル出場がみえてくる。この試合について質問すると「otonari福岡の代表としては全く興味はない。ただ西南学院大監督としては、母校・関大と西日本代表を賭けて戦ってみたい」と抱負を語った。
関連リンク
<ニュース>
・空中戦先制したアサヒ飲料がotonari福岡に快勝 X1 Super1年目でライスボウルトーナメントへ
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