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【X1 Area週間MVP】ゲームチェンジャーが各部門を受賞 Play of the Weekはブロッカーの貢献に注目

2024年09月13日(金) 16:00

EAST、CENTRAL、WESTの3ディビジョン制が導入され、チーム数も11に増えて新たな編成となった2024年度のX1 Area。開幕節は2週にわたって5試合が消化されました。

X1 Super経験組の電通キャタピラーズと胎内DEERSが順当に白星スタートを切る一方で、近年X1 Areaの強豪チームの一角として君臨してきた警視庁イーグルスが品川CC ブルザイズに完封負けする波乱。品川CCは2021年以来となる開幕節勝利で、今後に成長が楽しみな滑り出しとなりました。

X2から昇格したBULLSフットボールクラブ、ブルーサンダース、TRIAXIS J-STARSはX1 Areaの洗礼を受ける形にはなりましたが、随所に好プレーが見られ、シーズン後半に迎えるディビジョン内での2度目の対戦に期待を抱かせました。

そんな第1節からの週間MVPはオフェンス、ディフェンス、スペシャルチームともに試合の流れを大きく左右した選手のパフォーマンスがXリーグの解説員から評価を得ました。そして、今季初のPlay of the Weekはチームメートのランブロッキングが光った電通の独走タッチダウンランが選ばれました。

<Offensive Player of the Week>
QBアーロン・エリス(電通キャタピラーズ)
エリス選手のXリーグ3年目のシーズンは、前半だけで3つのタッチダウンパスを成功させるという、パスの得意な彼らしいパフォーマンスで幕を開けました。春季シーズンは電通に帯同せず、メキシコのリーグでプレーしていたというエリス選手ですが、過去の激戦の中で培ってきたチームメートとのコンビネーションは健在で、ワイドレシーバー(WR)小貫哲選手と南賢人選手にスコアリングパスを投げ分けました。

オフィシャルタイムアウト時にはサイドラインのコーチに、自分の見たディフェンスの特徴をフィードバックしてどのプレーコールが有効かを進言するシーンも見られ、エースQBとしての風格も垣間見せました。

<Defensive Player of the Week>
DL床次秀平(品川CC ブルザイズ)
品川CCの3年ぶりとなり開幕白星は、警視庁にエンドゾーンへの侵入を許さなかったディフェンスの力によるところが大きいと言えるでしょう。警視庁のお家芸ともいえるランオフェンスを56ヤード(1キャリー平均1.8ヤード)に抑え、オフェンスのリズムを構築させませんでした。

なかでも床次選手はチームトップの6タックルを記録。そのうち4回がQBサックまたはロスタックル(TFL)という活躍でした。さらにパスディフェンス(パスカット)も1回記録するなどディフェンスの幅広い分野で高いレベルのパフォーマンスを見せました。

<Special Teams Player of the Week>
KR川畑一輝(アズワンブラックイーグルス)
春のグリーンボウルチャレンジではJ-STARSに苦杯をなめさせられたアズワン。それ以来の対戦となる秋季リーグ戦での顔合わせでは、相手のミスを見逃さずに次々と得点機につなげていくアズワンの試合巧者ぶりが勝利を呼び寄せました。
川畑選手のキックオフリターンが飛び出したのは、第3クオーターの8分14秒です。J-STARSがパスによるタッチダウンを決めて21‐7とした直後のキックオフでした。ともすればJ-STARSに反撃の勢いが生まれていたタイミングだっただけに、川畑選手にビッグプレーによる追加得点は相手に移りかけていたモメンタムを強引に引き戻す効果がありました。

<Play of the Week>
RB原谷純の59ヤード独走タッチダウンラン(電通キャタピラーズ)
今季初のPlay of the Weekはボールキャリアーのランのみならず、ブロッカーの確実なプレーが光りました。プレーは右に展開するオプション。QB奥野耕世選手からピッチを受けたランニングバック(RB)原谷選手はほとんどディフェンダーに触れられることなくエンドゾーンに到達しました。プレー開始とともに右のオフェンスタックル(OT)橋本英明選手と左のオフェンスガード(OG)市瀬虎太朗選手が右方向にプルアウトしてリードブロッカーとなります。橋本選手はパシュートしてきたラインバッカー(LB)をブロック、市瀬選手はディフェンスバック(DB)の選手をけん制しながらダウンフィールドを駆け上がります。

一方でプレーサイドのスロットレシーバーの位置にいたWR河波正樹選手がDBをブロックして走路を開け、アウトサイドレシーバーの小貫哲選手もボールキャリアーを追うDBの走路をふさぐようにして原谷選手をアシストします。最後はタックルに着た選手を原谷選手が走力でかわしてタッチダウンプレーが完結しました。

関連リンク

<ゲームリポート>
X1 Super復帰を目指す電通キャタピラーズが昇格組のブルーサンダースに快勝
品川CCブルザイズが警視庁を破って3年ぶりの開幕白星
アズワンがJ-STARSに春の雪辱 4TDで開幕戦勝利

<動画>(XリーグTV on アメフトライブ by rtvへの登録が必要です)
電通キャタピラーズ対ブルーサンダース
警視庁イーグルス対品川CC ブルザイズ
アズワンブラックイーグルス対TRIAXIS J-STARS