前節の敗戦を糧にして完封勝利 東京ガスクリエイターズ板井征人ヘッドコーチ「基本を大事にした」
2025年10月24日(金) 15:00
【3本のFGを決めてゲームのMVPに選出された東京ガスK白本俊(背番号89) ©X LEAGUE】
東京ガスクリエイターズが崖っぷちで価値ある2勝目をつかんだ。
東京ガスは第4節のOrientalBioシルバースター戦を16対0で制した。第3節でオール三菱ライオンズに敗れ、ライスボウルトーナメント出場にむけて後がない状況の中、板井征人ヘッドコーチは「負けたらトーナメント進出は難しかった。勝てて良かった」と安堵の表情を見せた。
試合はロースコアの展開となったが、板井HCは「慌てずにフィールドを取っていくことをチーム全員で徹底した」と語る。エースQB谷口雄仁に過度な負担をかけず、オフェンス全体で時間と陣地をコントロールする「勝つためのフットボール」を遂行した形だ。
【東京ガスクリエイターズの板井征人ヘッドコーチ ©X LEAGUE】
ディフェンスも要所で集中を切らさず、LB赤倉航希のインターセプトから先制点につなげるなど、持ち味の堅守を発揮。「ディフェンスは元々弱くない。オフェンスがフィールドを失わなければしっかり止めてくれる」と信頼を口にした。
一方で、試合を決定づけたK白本俊の52ヤードフィールドゴールについては、「あの場面は本当はパントの予定だった。決まったから良かったが、もしブロックされていたら危なかった。僕の判断は良くなかった」と反省を交えた。16点リードで迎えたゴール前の第4ダウンギャンブルについても「時計を回す意図だったが、フィールドゴールでも良かった」と慎重な采配判断を振り返った。
【先制FGにつながるインターセプトを決めた東京ガスLB赤倉航希 ©X LEAGUE】
前節の敗戦からチームを立て直すにあたっては、プレーの「丁寧さ」をキーワードに掲げたという。
「前節はファンダメンタルが出ていなかった。思い切って当たるだけでなく、基本を大事にして練習から丁寧にやってきた」。その積み重ねが今節の完封勝利につながった。
次節はハカタネクスト福岡SUNSとの大一番。「オフェンスが時間を使ってフィールドを作り、キッキングと連携して試合を作る。そういうフットボールを続けたい」と語る板井HC。チームはライスボウルトーナメント進出へ、大きな一歩を踏み出した。
