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【X1Super】攻守蹴のかみ合ったパナソニックが圧勝。セミファイナルへ視界良好

2019年11月18日(月) 15:35

2019秋季リーグ戦X1Super第7節。ともにJXBセミファイナル進出を決めているパナソニックインパルスとエレコム神戸ファイニーズが17日、神戸市王子スタジアムで対戦した。
第1クォーターから着実に得点を重ねたパナソニックが41-9で勝利をおさめて3位に、また敗れたエレコム神戸は4位に。
この結果、11月30日13時からパナソニックは万博記念競技場で2位のオービックシーガルズと、エレコム神戸は1位の富士通フロンティアーズと富士通スタジアム川崎でJXBセミファイナルを戦うことになった。

先攻のパナソニックは、攻撃の1stシリーズを自陣25ヤードから開始。RBミッチェル・ビクター・ジャモー(#5)のランと、WR頓花達也(#15)、WR高木広次(#4)へのパスで敵陣41ヤードに。
さらにWRワイズ・ダニエル(#12)へのパスなどで敵陣11ヤードまで進み、タッチダウンを狙うものの決め手を欠きフィールドゴールを選択。K佐伯栄太(#11)が28ヤードのフィールドゴールを蹴りこみ3-0と先制する。

パナソニックWRワイズ・ダニエル(右・#12)
パナソニックWRワイズ・ダニエル(右・#12)がパスを受けてタッチダウン

 

その後パナソニックは、エレコム神戸の攻撃を3アンドアウトに抑えて、自陣30ヤードで攻撃権を獲得すると、RBミッチェルやWR木戸崇斗(#88)、小山泰史(#89)、成田光希(#6)らへ「的を絞らせない」(荒木延祥監督)パスを投げ分けて前進。
8分45秒にQBロウレンス・アンソニー(#18)から右アウトサイドから内側に切れ込んできたWRワイズにタッチダウンパスがヒット。10-0と追加点を獲得する。
 
一方のエレコム神戸は、ダウンを更新するものの、パナソニック守備陣に阻まれて敵陣に入れない状況が続く。

第2クォーターのパナソニック。自陣15ヤードからRBミッチェルがポッカリと空いた右のスペースでパスを受けて34ヤードのロングゲイン。
その後もRBミッチェルが相手守備陣を振り切るセカンドエフォートで敵陣21ヤードに。続いてRB藤本拓弥(#26)のランとWR木戸へのパスでゴール前6ヤードに迫ったが、ここはエレコム神戸守備陣も踏ん張り、4thダウンギャンブルもしのいで得点を許さない。
しかし9分50秒、再びエンドゾーン1ヤードまで迫ったパナソニックは、QBロウレンスが、自ら中央突破してタッチダウン。17-0と得点差を広げる。

パナソニックWR青根智広(#1)
パナソニックWR青根智広(#1)がパスを受けファーストダウンを奪う

 

エレコム神戸も反撃する。RB川淵将紀(#22)、WR金岡宗和(#84)、RB白神有貴(#44)へQBコーディー・ソコール(#19)がパスを投げ分けて敵陣10ヤードまで持ち込む。
しかしここからはパナソニック守備陣がパスアタックを粉砕して前進を許さない。エレコム神戸はK山崎丈路(#12)が27ヤードフィールドゴールを蹴りこんで3-17とする。

後半に入ってリズムに乗ったパナソニックの攻撃が爆発する。
最初の攻撃シリーズ。WR高木へのピッチパスで敵陣48ヤード入り、RBミッチェルへのパスとランで敵陣30ヤードに。そしてこの日大活躍のWRワイズがQBロウレンスからのパスを受けてエレコム神戸2人のタックルをかわしてタッチダウン。23-3とエレコム神戸を引き離す。

10分22秒にはQBロウレンスが1ヤードを飛び込みタッチダウン。さらにはK佐伯(栄)が32ヤードのフィールドゴールを決めて34-3と試合の大勢をほぼ決定付けた。

エレコム神戸も粘りを見せる。第4クォーターには、ダウンを3回更新して敵陣9ヤードまで攻め込むと、QBソコールからキャプテンWR南本剛志(#80)へのタッチダウンパスを決めて9-34と追いすがる。

エレコム神戸WR高尾祐樹(左・#87)
パスを受けて攻め込むエレコム神戸WR高尾祐樹(左・#87)

 

その後もパナソニックは、交代出場したQB石内卓也(#8)がWR高木への3ヤードタッチダウンパスをヒットさせ、41-9と大差で勝利をおさめた。

パナソニックの荒木延祥監督は「今日の試合は、IBM戦以降のもがいていた試合と違って選手の一体感、絆ができていた。守備、攻撃、キッキングともに準備してきたプレーの精度が高く自分たちの仕事がきっちりできていた。オービックとのセミファイナルは願ってもないチャンス(第5節に7-14で敗戦)。対戦までの2週間、人生をかけて準備する。強力オフェンスの富士通を10点台に押さえ込んだオービック守備陣は脅威。いかに点を取るかだ。最近はJXBに関西のチームが出場していないので是が非でも出場権を獲得したい」と、オービックとの再戦に闘志を燃やした。

一方、エレコム神戸の米倉輝監督は「幸運にもJXBセミファイナルで戦えることになったことはチームにとって大きな成長。今日はパナソニックオフェンスにうちの弱いところを突かれて得点をとられた。セミファイナルでは富士通と対戦するが、ワンチャンスはある。可能性は1パーセントくらいだが、準備を相当やらないと。最初からオンサイドキックとか、4thダウンギャンブルとか思い切った戦略で挑みたい。“超”ジャイアントキリングの面白い試合にしたい」と、社会人4連覇を目指す富士通に一泡ふかす意気込みだ。

Text 福武金二
Photo  エムアイプランニング

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