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5年ぶり指揮官復帰のシーガルズ大橋HC「周りを頼もしく思いました」

2020年11月09日(月) 07:19


5年の時を経て再びオービックシーガルズの陣頭指揮を執ることになった大橋誠ヘッドコーチ(HC)は、大きく様変わりした今のコーチングスタッフを頼もしく思うとともに、新戦力の台頭にも手ごたえを感じているようだ。

2015年シーズン終了とともに、16年にわたって務めたヘッドコーチの職を離れた大橋HCが指揮官としてチームに戻ってきた今年、古庄直樹前HCがディフェンスコーディネーター兼アシスタントヘッドコーチとなり、オフェンスでは矢部寛之氏を招へい、ディフェンスアドバイザーには立命館大学の池上祐二氏が就任した。

コーチ陣容が変わっているのはもちろんながら、各自が責任を持ってそれぞれの職務を全うしているという現在は前回のヘッドコーチ時代と比べて自身の役割が違っていると明かす大橋HC。

「以前にヘッドコーチをしていた時とはコーチングスタッフも変わっていますし、そういう意味では言い方が正しいか分かりませんが、そんなに僕がやることはありません。オフェンス、ディフェンス、キッキング、それぞれのコーチがまとめてゲームを回してくれているので、その部分は前とだいぶ違うなと感じながら周りを頼もしく思いました」

新加入したクオーターバック(QB)ジミー・ロックレイは、ファーストドライブでは緊張からパスの失敗を繰り返してタッチダウンに繋げられなかったが、自らタッチダウンランを決めてからは平常心を取り戻したのか、レシーバー陣とも呼吸が合ってタッチダウンパスを量産している。

指揮官もロックレイの活躍を、「最初、硬くなっていたところも多少はあったと思いますが、いくつかは彼ならではのプレーを見せてくれました。何よりも、チーム全体にフィットしてリーダーシップを取ってやってくれているので、それがフィールドに出たのは非常に収穫でした」と喜んだ。

攻撃の新戦力だけでなく、若手守備の活躍も成果だったようだ。大橋HCは「ディフェンスはどちらかというと今日は若手の選手が最初に出てやってくれていたので、ゲームの序盤からバチバチと止まる形ではなかったですが、粘るところをしっかりと粘って最終的に無得点に抑えたので、いろいろな意味で随所に良いプレーが見られた試合だったと思います」と、完封した若きディフェンス陣のパフォーマンスを称えた。

オービックの次戦は21日(土)に控えるパナソニックインパルス戦だ。ここで勝った方がJapan X Bowlへと進む。昨季は準決勝での対戦も含めてパナソニックに1勝1敗だったが、今年は一発勝負だけに「難しい」と大橋HCも唸る。準備期間はパナソニックの4週間に対して、オービックは2週間というチャレンジもある。

パナソニックの荒木延祥監督が開幕戦後に試合間隔が空くことをディスアドバンテージと話していたことについて、大橋HCは「その気持ちはわかります」と理解を示す一方で、「彼らはこの4週間は僕らだけを見て準備しています。われわれはここからすぐに切り替えてパナソニック戦に向かわないといけないので、平日を含めてこの2週間の過ごし方が問われると思っています」と話し、次戦に気持ちを切り替えていた。