【X1 Super】8.24開幕! シーズン展望(5)オービックシーガルズ編
2019年07月30日(火) 10:082010年から2013年にかけて達成したJAPAN X BOWLおよびライスボウル4連覇は日本フットボール史上に輝く前人未到の記録。その後もJAPAN X BOWL準優勝1回、ファイナルステージおよびJXBトーナメントセミファイナル出場4回を記録するも、1996年の初戴冠以来ここまで日本一から遠ざかるのはチーム史上初めてのこと。パールボウルは目下3連覇中だが、喉から手が出るほど欲しいのは日本一のタイトル。古庄ヘッドコーチ体制に移行して4年目のシーズン。目の色が変わった本気の元王者がV奪還を狙う。
対戦カードごとに注目ポイントを挙げてみたい。
第1節 8月25日(日)富士通スタジアム川崎 17:00
vs. オール三菱ライオンズ
オール三菱とは3年連続の対戦となる。過去2年はいずれも52‐0で完封勝利を収めているが、上位8チームにJXBトーナメントの出場資格が与えられた昨年までとは異なり、上位4チームに残らなければシーズン終了という厳しい条件を勝ち抜くためには一戦必勝が鉄則。X1Superという同じ土俵に立っている以上オール三菱もこれまでとは比べ物にならないモチベーションで向かってくるはずだ。パールボウルの覇者として内容も問われる一戦。
第2節 9月8日(日)王子スタジアム 15:30
vs. エレコム神戸ファイニーズ
昨年のエレコム戦はオービックにとってのベストゲームのひとつ。Xリーグにデビューするなり西日本で猛威を振るったエレコムQB19ソコールを8サックに沈め、24-0で完封勝利。リーグ随一の爆発力を証明してみせた。「リアクションではなくアクション」を身上とするオービックがリベンジに燃えるエレコムにどのような先制パンチを見舞うのか。キックオフの瞬間から熱い試合になることは間違いない。
第3節 9月22日(日)第1カッターフィールド 11:00
vs. 東京ガスクリエイターズ
習志野市を本拠地とするオービックのホームゲーム。熱いファンで埋め尽くされたスタンドはチームカラー一色に染まり圧巻の光景となる。そしておなじみのクラウドノイズ。東京ガスQB6イカイカに待ち受けるのは古巣からの手荒い洗礼だ。元チームメイトたちも容赦なくプレッシャーをかけるだろう。東京ガスオフェンスのもう一人の核、RB27ホワイトにはより強固な包囲網を用意する必要がある。執拗なハードヒットで足を止めたい。
第4節 10月6日(日)富士通スタジアム川崎 17:00
vs. ノジマ相模原ライズ
昨シーズンは2回対戦し1勝1敗。優位に試合を進めながら後半に失速しサヨナラFGに沈んだリーグ戦の結果を糧に奮起。結果、再戦となったJXBトーナメント準々決勝では終始試合をリードし快勝。シーズン中の雪辱に成功した。ノジマQB11ロックレイに6回のQBサックを見舞い自由にさせなかったのが勝因だが、今シーズンのロックレイは格段にキレを増しており、簡単には捕まらないだろう。オービックの大胆なディフェンスプランに注目したい。
第5節 10月20日(日)万博記念競技場 11:00
vs. パナソニックインパルス
第5節の最注目カード。2016年の豪雨に煙る長居でのタイブレーク決着。2017年も雨中戦で1本のFGが勝負を分けた。数々のドラマチックな名勝負を重ねてきた宿敵パナソニックとの最新章。爆発力のオービックと重厚なパナソニック。対照的なチームカラー同士のぶつかり合いは削り削られの消耗戦にして耐久戦。選手層の厚さはオービックに軍配か。大一番を万全のコンディションで迎えたい。
第6節 11月3日(日)横浜スタジアム 17:00
vs. IBMビッグブルー
パールボウルを含めれば過去5シーズンで5回対戦し、4勝1敗。大きく勝ち越しているが、2017年のリーグ戦第1節での敗戦が苦い記憶として残る。パールボウルで勝利した相手に、僅かな期間で形勢逆転されることほど悔しいことはない。今シーズンこそ同じ轍は踏むまい。IBMのオフェンスをいかに抑え込むかが対戦するあらゆるチームにとっての命題。オービックも例外ではない。DT、DE、LBの一人三役をハイレベルでこなすDL17ジェイソン・ファナイカを IBMのエースQB政本の視界に常に入れて混乱させたい。
第7節 11月17日(日)富士通スタジアム川崎 15:00
vs. 富士通フロンティアーズ
富士通に敗れてシーズンエンドを迎えること5回。5回中4回は先制されて逃げ切られるパターン。昨年はFGで先制するも追加点が奪えず後塵を拝した。アメリカ人コーチやQBを招聘するだけでは解消できない決定力不足に泣いてきたオービックだが、個々がレベルアップすることで一つの解に辿り着こうとしている。著しい成長を遂げたRB29李、WR84西村、そしてWR18木下。新旧の米プロ挑戦組がフィニッシャーになることは間違いない。