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【X1 Super】8.24開幕! シーズン展望(3)IBMビッグブルー編

2019年07月28日(日) 10:12

JAPAN X BOWL出場3回、JXBトーナメント準決勝進出1回。過去5年間のIBMのシーズン成績である。パナソニックやオービックに肩を並べるどころか、JAPAN X BOWL3連覇中の富士通に次ぐ好成績を残していることがよくわかる。IBMの台頭によってリーグの勢力図が大きく変わった。

富士通の厚い壁に阻まれること三度。日本一の経験こそないが、悔しさを糧にチーム改革が着々と進行し、戦力も充実一途。有望新人が多数加入し、QB2政本が完全にエースへと成長した今シーズンこそ「四度目の正直」で悲願を成し遂げたい。

対戦カードごとに注目ポイントを挙げてみよう。


第1節 8月24日(土)富士通スタジアム川崎 17:00
vs.富士通フロンティアーズ

開幕戦からいきなりの天王山。X1Superの開幕戦にして第1節の最注目カード。JAPAN X BOWLで過去3回対戦するも常に涙を飲んできた相手に雪辱のチャンスを迎える。本気の富士通の力を知るQB2政本ならば浮き足立つことなく落ち着いたクォーターバッキングが可能だろう。広い視野とテンポの良さで守備のほころびを自ら作り、ここぞの場面でWR84近江やTE40スタントンにデリバリーしたい。


第2節 9月8日(日)富士通スタジアム川崎 15:00
vs. ノジマ相模原ライズ

今春のパールボウルトーナメント準決勝のタイブレーク決着も記憶に新しいノジマとの対戦。初のボウルゲーム出場に王手をかけたノジマの気迫に土俵際まで追い込まれながら粘り強く逆転勝利を呼び込んだ戦いぶりはIBMの勝負強さを物語る。リベンジに燃える相手に受け身は禁物。お家芸のハイパーオフェンスで常に先手を取りたい。僅差決着なら鍵を握るのはキッキングチーム。NFLを本気で狙うK/P11佐藤の右脚にかかる期待は大きい。


第3節 9月23日(月・祝)万博記念競技場 14:00
vs.パナソニックインパルス

遠征試合にめっぽう強いIBM。目下9勝1敗(しかも9連勝中)と抜群の戦績を誇る。その中には2017、18年のJXBトーナメントセミファイナルのパナソニック戦も含まれ、IBMにとっては心強いデータだ。また、2017年と18年とでは被サック数が4から1へと減っており、パナソニックの強力フロントに対してしっかり対応できていることがわかる。リベンジに燃えるパナソニックをいなすのか力勝負に持ち込むのか、特にオフェンスラインの駆け引きが大きな見どころとなる。


第4節 10月6日(日)富士通スタジアム川崎 14:00
vs. エレコム神戸ファイニーズ

昨シーズンは2度対戦し、リーグ戦を55-17、JXBトーナメント準々決勝を34−23で勝利した。オフェンシブな印象が強いIBMだが、リーグNo.1パサーのQB19ソコール擁するエレコムを200ヤードに抑えた堅守がシーソーゲームを制する大きな原動力になった。DL34ジェームスとDL92チャールズのコンビの存在感は相変わらず圧倒的だ。フロントが圧力をかけることでLB5コグラン、DB1中谷が思い切って動くことができる。IBMのバージョンアップしたソコール包囲網に注目したい。


第5節 10月19日(土)富士通スタジアム川崎 14:00
vs. オール三菱ライオンズ

リーグ戦での対戦は2013年以来、久しぶりの顔合わせになる。当時のスタッツを見るとIBMの獲得ヤードが558ヤードとなっており、現在はヘッドコーチを兼任するQB3クラフトのパスが猛威を振るっていたことがわかる。一方、オール三菱はQB15谷口がパスで一矢を報いた格好。IBMは翌2014年にJAPAN X BOWL初出場、オール三菱は中位安定の時期を経てX1Superへ辿り着いた。異なる成長曲線を描く2チームの現在地を探る対戦でもある。


第6節 11月3日(日)横浜スタジアム 17:00
vs. オービックシーガルズ

2017年のリーグ戦第1節でIBMはチーム史上初のオービック越えを果たし、その勢いのままパナソニックを倒し2度目のJAPAN X BOWL出場を決めた。当時はスポット的な起用だったQB2政本が今やエース。今春のパールボウルのオービック戦でも自らの脚でタッチダウンをあげ気を吐いた。チームの中心である若い選手たちはオービックに強さこそ感じてもコンプレックスはないだろう。春は不在だったDL34ジェームスが戻り万全の布陣で2年前の再現を狙う。


第7節 11月16日(土)アミノバイタルフィールド 17:00
vs. 東京ガスクリエイターズ

最終節は進境著しい東京ガスとの対戦。2017年シーズンにわずか2勝しか挙げられなかったチームが、一年後に強豪LIXILを破ってX1Super入りするとは誰が予想しただろうか。伸び代をまだ十分に残すシンデレラチームとの一戦は、先入観を捨てIBMのフットボールに徹するところから。エースRBに1試合で40キャリーを託す大胆采配も辞さない相手に惑わされず、ディフェンスはハイプレッシャー、オフェンスはハイテンポ、クイックデリバリーを貫けるかが鍵。逆転劇を得意とする東京ガスの終盤の集中力にも警戒が必要だ。