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第77回ライスボウル:ライスボウルについて

2023年11月20日(月) 02:19


アメリカンフットボール日本選手権プルデンシャル生命杯ライスボウルは、1948年に関東大学選抜対関西大学選抜のオールスター戦として誕生しました。1984年から大学リーグ代表と社会人リーグ代表が日本一の座を懸けて戦う日本選手権に位置付けられ、日本のアメリカンフットボールの最高峰ゲームとして数々の名勝負を生んできました。

2022年の第75回大会からは社会人アメリカンフットボール・Xリーグが王座を決定する試合となり、今シーズンで3年目を迎えます。

ライスボウルを争うのはXリーグのトップカテゴリーであるX1 Superです。X1 Superに所属する12チームが2つのディビジョンに分かれてリーグ戦を戦い、各ディビジョンの上位4チームがプレーオフにあたる「ライスボウルトーナメント」に出場します。まさに「トップ・オブ・トップス」を決める日本選手権試合がプルデンシャル生命杯ライスボウルです。

ライスボウルの歴史は日本のアメリカンフットボールの競技力向上の歩みでもあります。75年を超えるライスボウルの歴史の間にスポーツ界に押し寄せた国際交流やグローバル化はアメリカンフットボールも例外ではありませんでした。IFAF世界選手権などの国際大会が開かれる一方で、海外リーグでプレーする日本人選手も多く誕生しました。

経験豊富なアメリカ人指導者やNCAAトップクラスでプレーした選手が国内リーグのチームに参加したこともリーグ全体の競技レベルアップに大きく寄与してきました。

現在ではNFLやCFLといった海外主要プロリーグとの連携も強まっています。2021年以降は毎年日本人選手がCFLで活躍しており、2023年シーズンも3人の日本人選手がCFLでプレーしました。まだ見ぬ日本人NFL選手の誕生も遠い未来の話ではありません。

2023年1月に開催されたJapan U.S. Dream BowlではXリーグや大学リーグからの選抜選手に加え日本でプレーする外国籍選手を含めた「全日本選抜チーム」を組織し、米アイビーリーグの選抜チームと対戦しました。試合には惜しくも敗れましたが、互角以上の戦いをし、アイビーリーグの指揮を執ったアル・バグノリ前コロンビア大ヘッドコーチからは「私が最初に対戦した90年代から日本は驚くべき進化を遂げた」と称賛を受けました。

アイビーリーグとの対抗戦は2024年1月21日にDream Japan Bowlとして国立競技場で再び開催されます。さらに競技レベルのあがった全日本選抜チームの戦いに注目してください。

2023年はアメリカンフットボールにも大きな出来事がありました。フラッグフットボールが2028年ロサンゼルスオリンピックの追加種目に決まったことです。フラッグフットボールはパスやランでボールを進めて得点を競うアメリカンフットボールの基本要素はそのままに、タックルの代わりに腰に付けたフラッグを取る親しみやすいスポーツです。

正式に五輪種目となったことでこれまで以上にフラッグフットボールへの注目度が上がり、競技人口も増えることが予想されます。現在の大学リーグやXリーグで活躍する選手の中でもフラッグフットボール出身の選手は多く、フラッグフットボールの普及がアメリカンフットボールのすそ野拡大につながるものとの期待が多く寄せられています。

それを実現するには、フラッグフットボールの普及に伴って注目度が上がるアメリカンフットボールもより魅力的なスポーツとならなければいけません。ライスボウルは日本のアメリカンフットボールの最高峰の試合としてさらに多くの人を魅了するボウルゲームとして進化・発展をしていきます。

2023年シーズンの日本一を決めるアメリカンフットボール日本選手権プルデンシャル生命杯第77回ライスボウルにぜひご期待ください。


【ライスボウルの経緯】

  • ・1948年に関東大学選抜対関西大学選抜のオールスター戦として開始。
  • ・1984年の第37回からは大学リーグ代表と社会人リーグ代表が対戦する「日本選手権」として開催される。
  • ・通算成績は社会人代表の26勝、学生代表の12勝。第63回大会からは社会人代表の優勝が続いた。