特集

第77回ライスボウル:パナソニック インパルス

2023年12月26日(火) 14:24

パナソニック インパルス


今季からパナソニック インパルスはQBを石内卓也と荒木優也の二人体制に切り替えてオフェンスを展開してきた。石内がレギュラーシーズン5 試合で9 個のタッチダウンパスを成功させれば、荒木も負けじと6タッチダウンパスでハイパーオフェンスの司令塔を務めている。

石内と荒木が繰り出すパスを受けるのがTEダックス・レイモンド、WR桑田理介、木戸崇斗らのレシーバー陣だ。この3人はいずれもレギュラーシーズンに3タッチダウンパスキャッチを記録している。いずれもビッグプレーを生み出す能力が高く、ライスボウルでも注目されるポジションだ。特にレイモンドは196 センチのサイズを生かしてタックルを跳ね返し、ランアフターキャッチでさらに距離を重ねる。

地上戦ではラッシング2位のRB立川玄明に、シーズン途中で故障から復調したミッチェルビクタージャモーが加わってさらに厚みを加えた。ランとパスのどちらを中心にオフェンスを組み立てても高い得点能力を誇るのがパナソニックの特徴だ。

ディフェンスは驚異的に失点が少ない。ライスボウルトーナメント(RBT)セミファイナルまでの7試合で、相手オフェンスに2つ以上のタッチダウンを許した試合がない。第2節の東京ガスクリエイターズは1試合で3タッチダウンを奪われたが、そのうち2本はインターセプトリターンとパントブロックリターンによるものだ。シュートアウトとなったRBTセミファイナルのIBM BIG BLUE戦でもオフェンスによるタッチダウンは1度しか喫していない。

この鉄壁ディフェンスを最前列で支えるのが小石直哉、梶原誠人、イグエケリー祥一らディフェンスラインDL陣だ。その後ろをLBのジャボリー・ウィリアムス、加藤聖貴、主将の青根奨太、小西憂らが固め、バックフィールドをワイズマンモーゼス海人、ジョシュア・コックス、秋山雅洋、土井康平らボールホーカーが守る。

荒木延祥監督は「強いチームを倒さないと面白くない」と述べ、富士通にリベンジを誓う。パナソニックブルーのユニフォームに身をまとい、7年ぶり5度目のライスボウル制覇に臨む。

Impulse’s Road to Rice Bowl

注目選手


LB青根奨太主将:ルーキーイヤーから先発LBを務め、3年目にしてチームキャプテンとなる。素早い動きでボールキャリアーをしとめるタックラー。


QB石内卓也:今春のグリーンボウルトーナメントでMVP受賞。荒木監督からフットボールIQが高いと評価を受ける好パサーだ。正確無比なパッシングでオフェンスを引っ張る。


QB荒木優也:パスはもちろん、脚力でも距離を稼ぐことのできる万能型QB。状況判断がよく、どの場面で起用されても試合の流れを切らさずにオフェンスをドライブさせるクオーターバッキングを発揮する。


RB立川玄明:中央突破を得意とするパワーランナー。スクリメージラインを抜けてからの加速で一気にディフェンダーを突き放してエンドゾーンに飛び込む。


DL小石直也:今季は肉体改造に取り組み、15㎏の減量に成功。パワーは維持しながらシャープさが増し、ランストップとパスラッシュの両面で実力アップ。


DBワイズマン モーゼス海人:リーグ戦ではチーム最多の2インターセプトを記録。パスに対する反応が早く、ロングゲインを許さない確実な守りをする。

プロフィール

パナソニック インパルスは1974年に創部。日本フットボール界と弊社社員に衝撃(インパルス)を与えようということから「松下電工インパルス」と命名して活動を開始。

1987年には社内のCI(コーポレート・アイデンティティ)スポーツに認定され、全社的なバックアップ体制のもとでフットボール経験者のリクルーティングを中心としたチーム力強化のための環境が整備される。翌1988年シーズンに初の社会人決勝戦進出。1990年シーズンに初の社会人優勝を果たし、創部20年目にあたる1994年、創部30年目の2004年、以降2007年、2015年シーズンにライスボウルを制覇した。これまで社会人選手権出場15回/優勝7回、ライスボウル出場7回/優勝4回の戦績を誇る。

チーム理念は『アメリカンフットボールを通じて人びとに感動や活力を提供すると共に、本活動を通じて一流の社会人を育成・輩出し、社会の発展に貢献する』とし、仕事とフットボールの両立に対して妥協なく取り組むというインパルス活動を通じた人材育成に力を入れている。

カテゴリ 実業団
母体企業 パナソニック株式会社
オフィシャルスポンサー
創部/加盟 1974年/1976年
Xリーグリーグ戦通算成績
※1996年以降、X2以下除く
■レギュラーシーズン
158戦142勝16敗
■ポストシーズン
31戦23勝18敗
※ポストシーズンはJXB(2021年度~ライスボウル)、順位決定戦含む
日本社会人選手権出場/優勝 出場15回/優勝7回(1990/1994/1995/2004/2007/2008/2015)
ライスボウル出場/優勝 出場9【2】回/優勝4回(1994/2004/2007/2015)
チーム名の由来 「フットボール界と当社社員に衝撃(インパルス)を与えよう」ということから命名。
チームカラー パナソニックブルー・ブラック・グレー
公式サイト https://panasonic.co.jp/ew/go-go-impulse/
チームスローガン PASSION
スローガンに込めた意味 日本一をつかみ取るためには、全力で取り組むのは当たり前。その上で熱い情熱を持って、自分だけでなく周りを巻き込んでいくことが大切。仕事にもフットボールにも、すべてにおいて情熱を出し続け、フットボールができることに感謝し、情熱あふれるチームをつくる。